彌吉のブログ
前回に続き、「考えるシリーズ」です。
(断って置きますがあくまで私の主観と好みが多く含まれております)
さて
最近のお住まいに好まれて使われている通称「サイディング」。
サイディングって確か壁材って意味だった様にも思いますが、通称サイディングは各社からいろんな色柄が発売されとります。
それはもう厚いのから薄いのまで多種多様。
安いのから超高額だったり、まるでコンクリートの様なものだったり杉板に見間違えるものまでカメレオンの様に凄いものです。
そう、お察しの通り私は通称サイディングが嫌いです。
なぜか?本物に似せようとする姑息な発想がそもそも嫌いなのです。
けれどサイディングと言う製品が悪いわけでは決して無いのです。
それを(偽物)をさしたる抵抗も感じずに場所も用途も考えずに「こんな色柄いかが?」とお気楽にお勧めしてしまう輩が嫌いなのです。
主観過ぎたのでご気分悪くされましたらお許し下さい。
嫌いなものは嫌いと言ってしまう厄介なところがありますので。
では何が好きなんだ?
何を良いと思っているんだ?
なぜそう思うのか?
やはり一番良いなぁと思っている外壁は「シラスそとん壁」です。
落ち着いた色合いというか質感がぬかり無い。
そう、漆喰の白さではなくテカテカの質感でも無く、無骨なオヤジっぽい渋さがあるそんな仕上がりが長く続くのでベタ惚れです。
気温が低い時には施工に大変注意し無いと大変残念な仕上がりになってしまう難しいところはありますが、施工管理をきちっとすれば、そう恐れることは白色に限って言うとないですね。
そとん壁は色によっては難しい。
茶色は冬季施工はされ無いのが安全です。
私達も大失敗を致しました。
リカバリーに倍以上の心労を経験しましたので茶色だけは超慎重になります。
秋口着工であれば仕上げ塗りは4月位にさせていただける余裕がないとお受けすることは出来かねますが、この茶色もとっても良いんですよね。
私が所属しているグループの大先生「伊礼智」が好んで使っているのもこの茶色です。
このお宅は関東の工務店さんのモデルハウスとして建てられました。
全く同じものも私達で作る事も出来ますのでお問い合わせ下さい。
さて
下の写真は香住で作った私の父親の終の住処です。
若干、和に振ったデザインですが似合っていると思っております。
ただ仕上げ方法が伊礼さんのお宅とは違いますが、お気づきでしょうか?
伊礼さんはスチロごて仕上げをお好みとされておりますが私は掻き落とし仕上げを好んで採用しております。
が、決して対抗なんてしているつもりは毛頭御座いません。
スチロごても良いですが、掻き落としの方が質感が良い様に私は思って居るだけ。(笑)
追伸)
外壁のそとん壁に相性の良いのがやはり無垢の板ですね。
特に但馬地方で昔から多く使われている杉板の鎧張りと言う仕上げ方がそとん壁にもお似合いです。
また板を縦ばりにするとなぜかお洒落な出立にもなるのです。上の写真は松山にある伊丹十三さんの記念館。シャッキリして綺麗ですね。
私の大好きな中村弘文先生のデザインです。
杉板はそれだけでも良いし、そとん壁と合わせて使うのも良いですね、とっても良いです。
こちらのお宅は杉板と焼杉板を貼り分けております。
お気づきでしょうか?
杉板だけでも良いんです。
そとん壁プラス杉板外観をご紹介しておりましたが、実は杉板だけの仕上げも良いんです。
これは佐津のお宅ですが、上部を鎧張りとし正統派杉板仕上げとしております。
よく見られる壁に似ているでしょう?
けどちょっと違う収め方をしているのですが、内緒です。と言うかヨーク見ていただいたらすぐに分かるんですが・・・。
夏の夕暮れ時。
やっぱり明るい玄関がいいですよね。
けど、電気代がって気にされる向きもあろうかと思いますが、一晩五円以下程度なら毎晩つけてもお許しいただけるでしょうか?と奥様にご了解を頂いた上で照明計画をした事を思い出しました。
やっぱり、明るい玄関、いいですよね。
と言う事で
外壁はそとん壁、一部杉板なり無垢板。これが現在の私が最高に良いと感じている外壁です。
とは言うものの
一度はウッドロングエコという自然系保護塗料を使った板張りをさせて頂ける機会があれば・・・と望んでいるわけですが。
では、おやすみなさい。
「窓を考える会社」 と言えば数年前 TVCMで盛んに言われていたYKK APさん。
この会社さんはあのファスナーでトップシュアのYKKさんのグループなんですよね。
ご存知だとは思いますが。
他にLIXILさん、三協立山さん、樹脂専門のエクセルシャノンさん。
木製サッシで有名なアイランドプロファイルさん、ガデリウスさん等々
沢山の会社さんが窓を扱われています。
で、エヌズプランはどこの窓を使っているのか?
今あげたメーカさんでシャノンさん以外は実際に使わせて頂いております。
採用するしないの判断基準は?
その目的に合った窓を選ぶ。と言う事でしょうか。
実際サッシの性能についても気にはします。
勿論、住宅の省エネ計算をする上で窓の性能は大きくその数値に影響を与えますので。
最近の比較的多いであろう建て方のお住まいは
片流れ(一方方向に屋根の勾配がある形)の屋根に縦すべり出し窓が点在。
ではないでしょうか?
一番お安く、また高気密高断熱ができる手法だからと思います。
けれど、どうでしょうか?素敵でしょうか?
かなり設計というかデザイン力がある方がプランニングしないと野暮ったい、不細工な家の出来上がりになります。いやなっておりますね。
窓の話から脱線しそうになりますので話を戻します。
窓を考える。
では何を考えるのでしょうか?
貴方は窓に何を求められますか?
明かり取り?風通し?それとも要らない?
そう、窓って必要ですか?
ほとんど開ける事の無い暮らしの中で窓って必要か?という風にも言われております。
で、じゃぁお前は?
私は絶対に「窓」は必要だと思う派です。
最近大流行の「すべり窓」は気密も取り易いのですが、そればっかりの家なんて耐えられません。潜水艦や飛行機じゃ無いんだからと、ついつい思ってしまいます。思われませんか?
私は2階の屋根にも出て行きたいのです。
そう屋根のメンテナンスの必要もありますし、ただ単に屋根から町を見たいのです。
そんな風な事は縦すべり出し窓では無理ですからね。
だから引き違い窓を採用します。
勿論なるだけ少なくしますが暮らしの上では必須の窓ですね。
性能は?
当然性能も気にしますよ。性能の良い窓も好きです。高額な窓も知っております。
ですがそれ以上に機能と見た目を優先するクセがあります。
あくまでクセです。
勿論、何故にこの窓を選んだ という理由もご説明致しますのでご安心下さい。
そこで性能はどうなんだ、どこが良いんだ?というところですね。
性能の重要な数値に「熱貫入率」がありますがメーカさんから公表されておりますので、ネットでお調べください。簡単に出てまいります。
私達は、これを所属する新住協のQ PEX(といソフト:窓の性能によっての家全体の性能値を求めることが出来る。)で立地や形、日射の入り方等をシミュレーションして最適な窓を選んでいくのですが・・・。
あくまで目安として使わせてもらっております。
私は温熱バカではありませんので目安だけです。
実際、私の住む家は土壁の基本シングルガラス窓主体の家です。
ですので最近の窓での最低レベルとされる「ペアガラスサッシの断熱性の高さ」は実感しております。
(まだ建て替えれませんので我が家は実験場見たくなっております)
ましてやトリプルだったりアルゴンガス入りやクリプトンガスなんか入った窓なんて憧れております。ですが、それほど(価格はべらぼうに高くなりますが)ペアガラスと生活上の実感は実際そうは変わりません。
いや誤解を招きそうですのでしっかりお伝えしますが、間違いなく光熱費や生活感は良いガラスを使えば向上するはずです、事実でしょう。
ただしそれはかなり高次元の話であって多くの(我が家を含めての)無断熱住宅から言えばガラス云々より先ずはしっかりした断熱の住まいを作ろう!からなのです。
言いたい事は
「窓だけ高性能に変えてもダメ」だよ。って事です。
まぁ程度があるって事です。
今の時代でも我が家に近い性能の様な無断熱住宅とか日射も含め特に何も考えないアンチパッシブ系の家ならば「サーモスⅡーH」と言われる樹脂アルミ複合窓で充分「甲斐があるわぁ」と喜ばれる事でしょう。
そうそう最近の窓は半外付けって言われる仕様で外壁をいじらなくては取り付けられません。
なのでお手軽窓リフォームはやはり「インプラス」って呼ばれる内窓製品が最有力かと思います。
話は新築に戻します。
ハイコスパで多く使われているのが「ykkap330」。人気です。
私達はYKKさんのトリプルガラス仕様の430っていうサッシを全ての窓に使う御宅を今月末に上棟致しますので後日ご報告いたしますね。
さてYKKさんは神戸工場を作られてからかなりコストカットされお手軽に樹脂サッシが供給される様になりました。新住協の皆さんの主流もYKKさんの様です。
ただしLIXILさんの樹脂サッシ「エルスター」のその製品思想というのか設計の良さというのか、コスト的には少し高いけど強く支持される会社さんも多くあります。私もその1人です。
その他、意匠性を考えるとやはり主流は外国製とはなりますが木製サッシ。アイランドプロファイルさんの様な国産メーカさんも数社ありますが流通しにくいところがネックとなって気楽に採用し難いとこが残念ですね。
私も我が家に3枚採用させてもらっております。
最後に
窓を考える、暮らしを考える。それは家の性能だけでは測れない要素も多くある様に私は思っております。
ホテルの様な数日間だけ暮らす場所なら高気密高断熱を簡単に実現できますが、毎日暮らしていく自宅用の窓って考える点だったり必要だったりする点って多くあると思うのです。
断熱性能はかなり落ちますが大好きなサッシでLIXILさんのオープンウィンっていう全開できる掃き出し窓があります。
この窓は一世代前のアルミサッシ。
この窓の高性能版でLWという製品が昨年造られましたが3倍くらい高くなってしまっていて、お気軽にってわけには行きません。
願わくば「オープンウィン」の樹脂複合版の製品化です。
最高なのになぁ。
という事で窓についての徒然を書いてみました。全く参考にならなかったとお叱りの声もありそうですがお許しください。(笑)
私なりの結論と言うかは下記に纏まります。
1)家の性能に合わせた窓を選ぶ。
2)窓の性能数値だけでは選ばない。
3)小さな窓を複数個配置しない。
4)引き違い窓も恐れず採用する。
5)窓の性能だけに頼らず開口部全体として意匠も考える。
てな感じです。
では住宅性能についての要素の一つとして「窓」を考えてみました。
コロナ、いかがでしょうか。
全国的に小康状態の様な雰囲気が漂っておりますが、まだまだ安心できる状態ではありませんね。
ご自愛下さいませ。
さて、コロナ自粛ムードの中、建築業界からも多くのYouTuberが誕生して来ておりますね。
兵庫県での有名ところでは西明石の松尾設計事務所さんだったり姫路のクオホームさん。
毎日毎日、精力的に情報を発信されております。有用な情報も多く公開されておりますので一度は覗かれることをお勧め致します。
けれど
やはり市街地の建築屋さんであったり設計士さんですので、但馬の気候風土とは違った観点でお話しされているなぁと若干の違和感を私は感じることも多いです。
まぁ強ち間違いを言われているわけでは無いのでご参考にされて下さい。
そう言いながら私が感じた違和感は
エコな家を建てられないのなら(予算がないなら)建てないほうが良い。と受け取れるお話。
だろうけど、そう言っちゃおしまいですよね。
誰だって快適で健康寿命が長く光熱費だって少額。10年経たないうちに逆に貯金が出来るハイコスパ住宅。なんせ半袖でゴロゴロして暮らせて行けるんだから初期投資は無駄じゃない。
なんてPHJの講演会なんかで少し勉強をされた方なら分かっている、いや理解されている方もいらっしゃる事だろう。
だけど(ここからは私感です)
坪単価で言うと 100万円を超える住まいなんて易々と建てられる家族などこの但馬で何組あるだろうか?
我々建築に関わるものは、いや住まい作りを真剣に考えている者達は易々と建てられないご家族の為に予算に合わせた最高の住まいを考え、そして実現できる様に努力していく事が大切なのではないだろうか?
断熱も気密も大切、勿論空調設備も。そして創エネ。やれ消費エネルギーがどうだこうだと言われても何組のご家族が専門家でも難しいと言われる事柄を正確に理解して予算の中で取捨選択できるであろうか。
とは言え、専門家と(住まい手候補のご家族から)思われる我々工務店の中でも勉強熱心で先導的な考えや技法を習得されている方も決して多く無いのが残念な事なのだが。
YouTuberの先生達に触発された訳では決して無いのだが、私も自論もお伝えしておきます。
この但馬でエコで健康的な住宅は「32坪で4000万円以上」の予算が必要だろうと思う。
(なかなかドキドキする価格である。)
で、
低断熱低気密住宅と比べ数十年暮らせば 反対に「お得になる」と解っていてもこの御時世、先が見えないのに4千万以上の高額な住宅ローンは払えるけど組みたく無い。
けれど どこでもある様な安っぽい家なんて欲しくない。
予算の目安は3千3百万円(税込)程度かな。
と言う様なかなり勉強をされたご家族様・貴方。
新住協の断熱技術とOMソーラを駆使して
6地域G2、PV 4kwh・ZEH認定、BELS5つ星・第1種換気・高寿命基礎コンクリート、全館空調(OMX もしくはG−Air)
の快適エコな住まいを本気で作らせて頂きますのでお問い合わせ下さい。
ただし着工は来春から完成はお盆前です。