N'sPlan省エネ・エコ住宅設計室

無垢の木と塗り壁で創る日本の家

彌吉のブログ

建具

木製建具が現場に搬入されました。

本日、突然に建具屋さんが思い付いたかの様に。

天候不順な季節なのでそれはそれで有難いのですが、事前連絡してよと。

とは言うものの

私にとっては待ちに待った引戸格子。

 

足場を落とすとコレは大変だとヒヤヒヤしていたので有り難いサプライズとなった。

早速、建具を4人がかりで2Fに押し上げてはめてみた。

建具枠に入れた状態を室内側から見たのがこの状態だ。

この格子引戸はW2500超なので格子のたわみ防止として真ん中につけた縦さんとサッシの召し合わせ部がきちっとあっている。うーん、ちょっと通じないかもしれませんが、ピッタリと作ってくれております。流石です。

 

幼児の転落防止と外部侵入者対策にフランス落としをつけたり格子間隔を広過ぎず狭過ぎない様にと試行錯誤した上の格子引戸なのだ。

 

では

半ば定番化した横格子仕様の大型引戸格子の全貌をご覧下さい。

 

この格子引戸を2FのW2600の引き違いサッシに嵌め込むのです。

楽しみなのですが、もう少しお待ちください。

 

雨の道とは、空から落ちてくる雨を素直に地面に流してあげる、雨の通り道。

しかしコレが綺麗に出来ていない場合があります。

随分と何度も現場とやり取りして来ました。

多分、「そんな事まで気にしてやれるかよ⋯」なんて思う気持ちが現場から見えたりして。

私も時にはモヤモヤしたり。

全く自分自身、嫌になります。けどまぁしょうがないのです、曲げない思いが私なのですから。

 

てなグダグダは置いておいて

今回の雨の道、スッキリ出来上がりました。

シルバーの縦に伸びているモノはタニタさんのガルバ製。

なるべく目立たない箇所を通して地面に落とす。

コレって意外に難しくて、妙にバランスを崩すことも多くあります。

なんせ現地現物優先なのですから事前に充分な検討が必要です。

としても、「うーむ、そうじゃない」って思い悩む場面も。

 

今回は格子戸を納める戸袋を採用したので、雨の道、そのモノの在り方に苦心しました。

いっそのこと、無しにしてしまおうかとかも浮かんでは消え、思い直しての形がコレなのです。

 

 

格子戸袋、玄関の庇等にぶつからない様に、板金をして頂きましたので素直に雨の道が通りました。

大工さんと板金屋さんには苦労掛けてしまいましたが、とても満足させて貰えました。

現地現物優先なのですが、時にはこの様な変化球もお願いしても許されるかな。

 

そうそう、

屋根からの「雨の道」の最初はこの軒樋ですが、水平ラインを出したくて横に30cm伸ばすことも多くあります。

雪が積もって折れないか?と心配されると思います。樹脂製だと心配は正解でしょうが、堅牢なガルバ製ですからご安心ください。

 

それでも心配される場合には、標準的なサイズという施工もする事は拒みません。

こんな感じですね。

 

 

 

雨樋なんて「なんでも良い」って方も多い気がします。

住まいも「雨が漏れたりしなけりゃ良い」って言われる方もいらっしゃいます。

そんなお気持ちもお聞きするのですが、私は少し違和感を感じてます。

言われなきゃ気がつかないところこそ、住い創りを託された我々が問われるところではないだろうかと。

 

なので

とうの昔に設計は終わってるんだからチャッチャとやってよ、なんて心の声は大きく聞こえるのですがノロノロしている様に見える時が実はとても大事な時間。なんて思っております。

毎日、いつもコレが最適解なのか⋯と自分自身、自問自答の繰り返しなんですね。

 

香住の家は、そろそろ足場を払う時期ですが、コレまた悩ましい思いが湧き出しております。

苦しくも悩ましい時間がまだまだ続きそうです。

 

今度のお題は「人の道」です。

 

 

 

 

そんな悩ましくも楽しい仕事をしたい建築好きな方を募集しております。好きな方であれば大丈夫です。

一緒にどうですか?。

 

私は格子好きです。

なぜか好きなのですが、理由は分かりません。貴殿は如何でしょうか。

格子といってもその間隔で印象がかなり変わります。普段は「駒返し」というと教わった格子材とその間隔が等間隔の格子が多いのですが、今回初めて間隔を詰めて作ってもらいました。

 

この出石の家はいつもの駒返しで格子を作りました。

風も適度に抜けるし、その奥もうっすら感じられる良い感じだと思っております。

今回初めて、間隔を詰めてみようと思い立ったのです。

棟梁が原寸を36に書いてくれて、スタッフがそれをジグとして組んでくれました。

素晴らしい、うまいこと組んでくれました。

で、今回は間隔が格子材の1/2。

きっと遠くから見ると一枚板に見えるのではと思うほどです。

 

格子の間隔の方程式は知りませんので、いろんなサイズでサンプルを作っておこうと妄想しております。

 

組み上げてくれたのが下の写真です。

妻飾りよろしく格子を詰め打ちしたのです。

で、棟梁に申し訳なかったのですが、格子材の水切り用に下端を斜めカットして頂きました。

うーん、素晴らしい。自画自賛ですがお許しください。

 

玄関。

 

よく言われることは「ご主人の顔だから・・・」。

うーーん、少し違和感を持つ私である。

 

確かに、そのお住まいの全体を表すものに違いは無いけれど、それがご主人の顔になるのだろうか?

なんていつも思いながら、悩みまくる。

もうすぐ足場を払うのだが、玄関先のイメージを固め切れていない。

いつものことだが、毎日その思いが変わる。

より良くしたいと思う気持ちが強いせいなのだが、我ながら優柔不断なのだ。

 

 

道路から、この玄関にどのように・・・。

数ヶ月前に決めたのだが、やはり現物が出来上がってくると思いが募り過ぎる。

 

すでに10月も中旬。残された時間もそう余裕はないのだが、悩ましい思いは吹っ切れない。

パソコンの上なら試行錯誤は自由自在なのだが、3Dとリアルの違いをまざまざと突きつけられる。

 

悶絶の時間が続きそうだ。

 

妻飾り

桧の角材を使って格子を組んで貰った。

かなり大きなものになるので、仮組をしてからとなった。

さて、何処に使うのか・・・。

 

答えは

妻壁の上部、小屋裏換気部分だ。

つける前は

このスタイルから

こうなったのだ。

私なりにかなり迷い迷った末のデザイン。

若々しい日本の家、とは畏れ多いがそんな住まいを目指している。

 

素朴な風合いのシラスそとん壁がその力を出してくれ、仰々しくない可愛らしい というか質素な印象が伝われば幸いである。

 

途轍も無い豪雨が発生し、言葉も出ない。

政治も開いた口が塞がらない。一体何処に向かうのでしょうか。

 

今日は家造りを託したいと新しい方との出会いもあったりとなんだかんだと忙しく動く事になった。

事務所のmacが起動不能になり、データが飛んでしまったり。

本当になんだかんだが続いている。

 

金曜日には新しいSSDが到着するのでmacの腹を割る大手術を行う事にした。いやぁまいった。

そんな私ごとのなんだかんだは一旦置いておいて

現場は着々と進めてくれる頼もしい職方。かけがえのない仲間である。

そとん壁は10月に仕上げを迎え、室内も10月中には目処が立つ。いよいよだ。

小屋裏換気口

小屋裏(こやうら)換気口って。なんじゃソレ?

専門用語でもないんですが、普段聞き慣れない言葉ですからね。

平たく言えば「やねうら」、こっちの方が馴染むかな。

 

断熱の仕方によって違うのですが、みなさんご存知の「屋根断熱」と「天井断熱」と呼ばれる、断熱を行う箇所によって呼び名が変わります。

屋根断熱、言葉通り「屋根に断熱材を仕込む」 天井断熱は「2階の天井の上に断熱材を仕込む」だけの事です。

まぁ屋根断熱にすると天井裏も断熱されているので荷物を置いたり、部屋に使うことも出来ますね。

一方、住まいの体積が増えるので断熱性能は若干不利に働くのかな。

 

今回、小屋裏断熱を採用した理由の一つに「ガルバ屋根の音対策」もあるのですが長くなるのでそこは割愛します。

 

このお住まいは天井裏(正確に言えば、桁の間)に断熱材を仕込むわけですから屋根と天井裏の間に空間が出来ます。

この空間を閉じてしまうと空気も澱むし、熱も溜まってしまう。なんだか暑そうですよね。

ということで小屋裏の空気をちゃんと外に排出してあげないといけないのです。

で、どのように?

そう、小屋裏って結構大きいのでその体積は算数レベルで出ますよね。

屋根の面積かける長さ とか三角柱の体積の計算式で。

まぁ結構な量の空気が屋根からの熱で熱せられたり冷やされたりするワケです。

なので、

まぁまぁな空気を入れ替えなくてはいけない事が想像出来るでしょ?。

けど空気が動かないと断熱できるワケでして入れ替えすぎるのも・・・なんておかしな堂々巡りになってしまいそうですね。

ここは屋根を如何に暑くさせないかでかなり変わってきます。

屋根にちゃんと通気層が存在しているかで小屋裏に侵入してくる熱量が変化するのは当たり前ですから。

ここを計算で算出することも出来ますが、私らしくないので割愛。

 

前振りが長過ぎましたが

小屋裏の空気を溜めずに入れ替えたほうが、なんだか「気持ちよさそうだな」と思って頂ければ幸いです。

と言う事で山手の家さんではこんなふうに施工致しました。

万が一、水が侵入してきても流れるように外に向けて傾斜をとった箱を作ります。この箱、結構大きいのです。

取り付け工程は割愛しますが、これが小屋裏側から見た状態です。

防虫のネットも貼ってありますが、メンテの為に取り外しやすいように板でネットを押さえております。

まぁ外すことはないと思います(掃除機で内側から吸って、雑巾で拭く程度で充分)。

外から見るとこんな感じ。

屋根の一番高いところの下にある壁に鼻の穴みたいな開口が見えるでしょ?。これが小屋裏換気口です。

反対側の壁にももちろん小屋裏換気口は存在しております。

 

既製品の換気口もあるのですが、なんだか気にいるものがなくて大工さんに作って貰いました。

大きくしたり、もう壁を全部格子してってこともありですね。とはいえ水対策がかなり必要となりますのでコスパで言えば今回くらいの開口がベターではと思いますね。

見た目も結構、「いい感じ」と自己満足しております。

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窓もそうですが「大開口、大通風」が住まいの大切なことの大部分じゃないかと私は思っております。

できるだけ機械仕掛けは用いずに済めばいいのですが、機械のいいところも勿論ありますので悩ましいのです。

 

そうそうこのお住まいは第3種換気ですよ。

山手の家にも外構工事を考えている。

大袈裟な事はできないが、さりげないくらいがちょうどいいと気持ちを抑えている。

コストダウンを狙うわけではないが、弊社土木部の力を借りてガレージ、門柱の下拵えを先日から始めた。

隣地境界を気にしつつ、ギリギリを狙ってバックホーで切っていく。 

5寸柱を使う予定のガレージ。柱を建て込む基礎ブロックを手馴れた彼らに託す。

反対側の境界沿いにも基礎ブロック用に掘削をしていくのだ。

うん、コレでいい。

玄関前の門柱基礎ブロックも収まったので、一旦、土木部のお仕事は終わる。

どうやら台風対策でてんやわんやになりそうだとの事。

明日からはもう一つの重要なお仕事で河川の対策工事に掛かるのだそうだ。

都合3日間、礫が点在する土地ではあったが難なく進めてくれたスタッフに感謝だ。

ビフォー

アフター

うーん、違いが見えにくいね。

ではまた。

外壁板完了

香住山手の家。

計画パース。

今日の山手の家。

太陽に照らされてライトアップされてますが、実際はそうでも無い。

なんか実物以上に赤々しく写っております。

まぁ、ほんまは無塗装でと思いもありましたが、経年変化を待ちきれないオーナーのお気持ちを汲んで、色を付けました。

イエローオーク、若々しい色合いですね。

外壁は杉板、押縁。一番好きな形です。

縦張りですが、当然クロス胴縁で通気層はしっかり取れております。

IFの板張りはほぼ終わりましたので、塗り壁にとハヤる気持ちを抑えて格子引戸枠に作業は移っていきます。

ご期待ください。

ようやく玄関

板の加工が終わり、今や遅しと待ちかねていた玄関にようやく着手。

組み上げていくと流石棟梁。私の我儘を綺麗に現実のものにして下さる。

これは5年くらい前にさせて頂いた竹野のお住まい。

ヒノキとそとん壁。真壁で納めた伊礼引戸。

杉の格子戸もお気に入りです。

さて今回は若々しくもトラッドな日本の家。

総檜の玄関戸、庇というか屋根を造り上げようと模索しております。

私の拙いスケッチと現場説明でそれを形にしてくれる棟梁あればこそ出来る訳でして感謝しかないのです。

 


昨日、建てた柱と桁に垂木を今朝から掛けていきます。

垂木の出はコレでいいか?と再確認をしてくれながら組んでいきます。

垂木の先も自然に細くして貰いました。

お昼過ぎには全ての垂木が留め付けられ、先端に広小舞を。

これ、垂木の先端が広がり過ぎないように抑える役目があるのですが、それ以上に美しい。グッと来る形を作ってくれます。

お気づきのことですが

このお住まいでは化粧板を流れ方向に留めるため、横小舞を入れております。

暑い日中もようやく日が暮れて涼しくなりますが養生をして本日終了。

 

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多くの若い建築主は「和、過ぎない家」を望まれる。

しかして

「和、過ぎない家」って一体どんなんだろうなとの葛藤もある。

瓦屋根は和で、ガルバは洋。絶対違う。

野暮ったいのは僕も好きじゃない。

さりとてハリボテの家は趣味で無い。

和の家を標榜しているのではなく日本の家をと思っておりますが上手くは伝えられないもどかしさ。

 

自身大好きな伊礼智さんみたいな・・・が一番怖いのだ。

いよいよ空気の出口です。

外壁の下端から入った空気と屋根の軒先から入った空気が屋根の垂木の間に設けられた空気通気層で合流して更に屋根を登っていきます。

この写真は屋根にガルバを葺いている最中ですが、この真ん中辺りのルーフィング(モラサンって書いてあるのが改質アスファルトルーフィング)をカットして出口とします。

ただ切っただけでは雨が屋根に降り注ぐたびに雨水が侵入して水漏れ事故につながりますので準備万端な状態でルーフィングを切ります。

屋根が葺き上がって換気部材の下地板を取り付けた状態がコレです。

この上に棟換気部材を留めていきます。

黒っぽいのがその資材です。

断熱気密材の主要メーカーさんの日本住環境さんのフラットベンツという部材です。

フラットベンツの上に更に棟板金下地板、仕上げ板金を施してようやく完成となります。

暑い中での板金作業。とても大変なそして重要な作業です。

板金屋さん本当にありがとうございます。

 

通気層の第5回目?でしたでしょうか?

お付き合いいただきありがとうございます。

発注して納期が2ヶ月。ようやく届いた伊礼智先生デザインのヒノキの引戸。

待ちに待った引戸ですが荷姿からはその片鱗さえも感じさせない。

流石ですねユダさん。

という事で検品作業を監督がしてくれました。

ブルーシートの下ですので全体に青っぽく映っておりますが綺麗なヒノキです。

 

下の写真は別のお住まいのモノですが、組み上がるとこの様な引戸となります。

そとん壁に伊礼智引戸。

とっても爽やかな印象ですね。大好きな玄関戸です。

本当に色をつけるのが申し訳ないくらい綺麗なので出来れば無塗装で御使い頂きたいのです。

せめて

汚れどめ、日焼け対策として無色、クリア塗装をオススメしたいところです。

空気の入り口

空気の入口と出口。

空気は入口があっても出口が無いと動きません。

ですよね。

お住まいも空気が動かないと腐ってしまいます。

何故でしょう?

コレって学問的には、すごく難しいけど実際のところ皆さんご存知。

動かんやつは水だって腐るのです。もちろん人だってそうです。

 

では

住まいではどうでしょうか。どこに空気の入口があってどの様に流れて何処から出ていくのか。

空気を上手く動かして流れやすくして余計なモノを住まいの外に出すことが重要ですよね。

コレってOMソーラーがお得意なんですが、まぁ特殊な機構ですのでご興味のある方はOMソーラーのHPをご覧くださいませ。

 

前置きがとても長くなりましたが、

空気の入口の一つは外壁の最下端此処に設けられている給気口から外壁の内側に通されている通気層を通って屋根に向けて上昇していくルートと

 

屋根の軒先付近に設けられた給気口から屋根の通気層を通り最上段の棟から放出する2つのルートが主だと言えます。

板に黒い隙間が見えるところが吸入口です。

 

特別公開しますが、メッシュと軒天板を貼る前段階です。コレを見ればどうやって空気が動くかはお分かり頂けるはずです。

もちろん虫が入らないようにステンレスメッシュを仕込んでおります。

このステンレスメッシュ。

既製品では適したモノが見当たらないのでモノタロウからステンレスメッシュを購入して現場監督が給気口サイズに合わせて切って作ってくれております。

 

床断熱だろうが基礎断熱であってもほぼこの様な仕組みで空気を吸って吐いております。

この通気をちゃんと取れないお住まいがちょくちょく見られるカビと思われるモノに汚された外壁のお家です。

多分、複合的にダメダメだと思われるから終の住処としては論外ですよね。

 

 

屋根。雨を防いでくれる大切な屋根。どうされますか?

最近雪や雨が少ない地域では「軒ゼロ住宅」なるモノが作られているのでが、アレには理由があって行われている訳です。

坪単価問題です。

土地が坪100万とかそれ以上って言われたらどんな風に家創りを考えられますか?

室内側で考えると「少しでも大きく広く」となってしまうのは当然。

雨も雪も降らない土地で在るならば軒、出さなくても良いかな?って言う理由で作られた家ですね。

傘は大きい方が人は濡れない、汚れない。当たり前の事。

なので、

雨雪が多いところでの採用は御法度。コレまた当たり前なんです。

 

合板問題というか課題。

屋根を作る時にも部屋の床を作る時にも多用されるのが合板。

コレも接着剤の塊なんですよね、ご承知の通りです。

以前に比べ放散性の低い良い接着剤が開発されていますね。

 

合板は一枚一枚が薄い板というか紙みたいなモノを貼り合わせて作るのですがこの貼り合わせる板が薄いので水分を含むとブヨブヨになり易く、ブヨブヨになったら設計強度なんて到底出せるわけは無いのです。

 

写真は事務所倉庫の屋根が腐って雨漏れ修繕をした時のモノ。

上下の板は杉の板。(切り口はまだ新品のように綺麗ですね。)

ぼろぼろになっているのが合板。うーん、となった訳です。

まぁ室内使用ならならまだ良い、ギリギリですが許容出来ます。

が、風雨にさらされ易いところに使われるのは如何でしょう?。

湿気が入りづらい加工をされた型枠に使用される「コンクリートコンパネ」ですら、側面からの水濡れには対処し切れません。

コンパネの使用期限は2ー3年でしょうから、良いのかもしれませんが30年以上住まうつもりの住まいでは⋯と思うのです。

 

なので、私は杉の厚板を屋根に使う事にしております。

ほどほどの厚みの18mmの板です。

厚ければ厚いほどもちろん強度は上がりますが濡れてもよく乾くこの6分板を選んだのです。

下から覗くとこんな感じ。

もちろん、この板や垂木を見せる仕上げ方もありますし、綺麗だなと思うのですが虫や鳥が入りかねない屋根下に大きな通気層も有りますので、軒板を貼って仕上げる事にしております。

垂木現し仕上げ 素敵ですよね。是非ご採用下さい。

 

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合板、現在の現場で多用されているのは仕方ないんですが、合板に頼り過ぎないで作らせて頂きたいと考えております。

繰り返しになりますがアレ「接着剤の塊なんです」から。

窓に庇は付き物でしたが最近の量産型ではついている方が珍しくなってきたように思います。

庇や屋根は住まいを雨風から守ることが出来るので、出来れば大きく深い屋根や庇が有効な事は御承知の事。

ただコレがカッコ悪い屋根や庇が散見しております。

多分、私の私感ですのでお許しください。

 

2年前に建築させて頂いた「出石の家」さん。

ご覧の様に寝室とされている事が多い2階の窓には大きく張り出した屋根のお陰で、日陰となっております。

いくら高性能なサッシを使っていても数時間直射日光が当たれば、室温はご存知の通りかなり上昇します。

「中村さん、ペア樹脂なら大丈夫でしょ?」と言われた方も居られましたが、「いえ、全然ダメですわ。」と即答してしまいました。

トリプルでもダメです。

それなら

「どうしても西陽のあたる立地条件の時はどうすんの?」の答えは、そこには窓は付けない。

付けるとしても、屋根や簾でガラス面の温度上昇を防ぐ手当てを最重要項目としておかないとえらい家になってしまう確率が非常に高いのです。

日差し、陽射し。強敵です。

 

そとん壁、良いですね。大好きです。

 

ではまた

これからは、太陽で床暖房。OMソーラーの家

お問い合わせ下さい。