N'sPlan省エネ・エコ住宅設計室

無垢の木と塗り壁で創る日本の家

彌吉のブログ

途轍も無い豪雨が発生し、言葉も出ない。

政治も開いた口が塞がらない。一体何処に向かうのでしょうか。

 

今日は家造りを託したいと新しい方との出会いもあったりとなんだかんだと忙しく動く事になった。

事務所のmacが起動不能になり、データが飛んでしまったり。

本当になんだかんだが続いている。

 

金曜日には新しいSSDが到着するのでmacの腹を割る大手術を行う事にした。いやぁまいった。

そんな私ごとのなんだかんだは一旦置いておいて

現場は着々と進めてくれる頼もしい職方。かけがえのない仲間である。

そとん壁は10月に仕上げを迎え、室内も10月中には目処が立つ。いよいよだ。

小屋裏換気口

小屋裏(こやうら)換気口って。なんじゃソレ?

専門用語でもないんですが、普段聞き慣れない言葉ですからね。

平たく言えば「やねうら」、こっちの方が馴染むかな。

 

断熱の仕方によって違うのですが、みなさんご存知の「屋根断熱」と「天井断熱」と呼ばれる、断熱を行う箇所によって呼び名が変わります。

屋根断熱、言葉通り「屋根に断熱材を仕込む」 天井断熱は「2階の天井の上に断熱材を仕込む」だけの事です。

まぁ屋根断熱にすると天井裏も断熱されているので荷物を置いたり、部屋に使うことも出来ますね。

一方、住まいの体積が増えるので断熱性能は若干不利に働くのかな。

 

今回、小屋裏断熱を採用した理由の一つに「ガルバ屋根の音対策」もあるのですが長くなるのでそこは割愛します。

 

このお住まいは天井裏(正確に言えば、桁の間)に断熱材を仕込むわけですから屋根と天井裏の間に空間が出来ます。

この空間を閉じてしまうと空気も澱むし、熱も溜まってしまう。なんだか暑そうですよね。

ということで小屋裏の空気をちゃんと外に排出してあげないといけないのです。

で、どのように?

そう、小屋裏って結構大きいのでその体積は算数レベルで出ますよね。

屋根の面積かける長さ とか三角柱の体積の計算式で。

まぁ結構な量の空気が屋根からの熱で熱せられたり冷やされたりするワケです。

なので、

まぁまぁな空気を入れ替えなくてはいけない事が想像出来るでしょ?。

けど空気が動かないと断熱できるワケでして入れ替えすぎるのも・・・なんておかしな堂々巡りになってしまいそうですね。

ここは屋根を如何に暑くさせないかでかなり変わってきます。

屋根にちゃんと通気層が存在しているかで小屋裏に侵入してくる熱量が変化するのは当たり前ですから。

ここを計算で算出することも出来ますが、私らしくないので割愛。

 

前振りが長過ぎましたが

小屋裏の空気を溜めずに入れ替えたほうが、なんだか「気持ちよさそうだな」と思って頂ければ幸いです。

と言う事で山手の家さんではこんなふうに施工致しました。

万が一、水が侵入してきても流れるように外に向けて傾斜をとった箱を作ります。この箱、結構大きいのです。

取り付け工程は割愛しますが、これが小屋裏側から見た状態です。

防虫のネットも貼ってありますが、メンテの為に取り外しやすいように板でネットを押さえております。

まぁ外すことはないと思います(掃除機で内側から吸って、雑巾で拭く程度で充分)。

外から見るとこんな感じ。

屋根の一番高いところの下にある壁に鼻の穴みたいな開口が見えるでしょ?。これが小屋裏換気口です。

反対側の壁にももちろん小屋裏換気口は存在しております。

 

既製品の換気口もあるのですが、なんだか気にいるものがなくて大工さんに作って貰いました。

大きくしたり、もう壁を全部格子してってこともありですね。とはいえ水対策がかなり必要となりますのでコスパで言えば今回くらいの開口がベターではと思いますね。

見た目も結構、「いい感じ」と自己満足しております。

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窓もそうですが「大開口、大通風」が住まいの大切なことの大部分じゃないかと私は思っております。

できるだけ機械仕掛けは用いずに済めばいいのですが、機械のいいところも勿論ありますので悩ましいのです。

 

そうそうこのお住まいは第3種換気ですよ。

山手の家にも外構工事を考えている。

大袈裟な事はできないが、さりげないくらいがちょうどいいと気持ちを抑えている。

コストダウンを狙うわけではないが、弊社土木部の力を借りてガレージ、門柱の下拵えを先日から始めた。

隣地境界を気にしつつ、ギリギリを狙ってバックホーで切っていく。 

5寸柱を使う予定のガレージ。柱を建て込む基礎ブロックを手馴れた彼らに託す。

反対側の境界沿いにも基礎ブロック用に掘削をしていくのだ。

うん、コレでいい。

玄関前の門柱基礎ブロックも収まったので、一旦、土木部のお仕事は終わる。

どうやら台風対策でてんやわんやになりそうだとの事。

明日からはもう一つの重要なお仕事で河川の対策工事に掛かるのだそうだ。

都合3日間、礫が点在する土地ではあったが難なく進めてくれたスタッフに感謝だ。

ビフォー

アフター

うーん、違いが見えにくいね。

ではまた。

外壁板完了

香住山手の家。

計画パース。

今日の山手の家。

太陽に照らされてライトアップされてますが、実際はそうでも無い。

なんか実物以上に赤々しく写っております。

まぁ、ほんまは無塗装でと思いもありましたが、経年変化を待ちきれないオーナーのお気持ちを汲んで、色を付けました。

イエローオーク、若々しい色合いですね。

外壁は杉板、押縁。一番好きな形です。

縦張りですが、当然クロス胴縁で通気層はしっかり取れております。

IFの板張りはほぼ終わりましたので、塗り壁にとハヤる気持ちを抑えて格子引戸枠に作業は移っていきます。

ご期待ください。

ようやく玄関

板の加工が終わり、今や遅しと待ちかねていた玄関にようやく着手。

組み上げていくと流石棟梁。私の我儘を綺麗に現実のものにして下さる。

これは5年くらい前にさせて頂いた竹野のお住まい。

ヒノキとそとん壁。真壁で納めた伊礼引戸。

杉の格子戸もお気に入りです。

さて今回は若々しくもトラッドな日本の家。

総檜の玄関戸、庇というか屋根を造り上げようと模索しております。

私の拙いスケッチと現場説明でそれを形にしてくれる棟梁あればこそ出来る訳でして感謝しかないのです。

 


昨日、建てた柱と桁に垂木を今朝から掛けていきます。

垂木の出はコレでいいか?と再確認をしてくれながら組んでいきます。

垂木の先も自然に細くして貰いました。

お昼過ぎには全ての垂木が留め付けられ、先端に広小舞を。

これ、垂木の先端が広がり過ぎないように抑える役目があるのですが、それ以上に美しい。グッと来る形を作ってくれます。

お気づきのことですが

このお住まいでは化粧板を流れ方向に留めるため、横小舞を入れております。

暑い日中もようやく日が暮れて涼しくなりますが養生をして本日終了。

 

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多くの若い建築主は「和、過ぎない家」を望まれる。

しかして

「和、過ぎない家」って一体どんなんだろうなとの葛藤もある。

瓦屋根は和で、ガルバは洋。絶対違う。

野暮ったいのは僕も好きじゃない。

さりとてハリボテの家は趣味で無い。

和の家を標榜しているのではなく日本の家をと思っておりますが上手くは伝えられないもどかしさ。

 

自身大好きな伊礼智さんみたいな・・・が一番怖いのだ。

いよいよ空気の出口です。

外壁の下端から入った空気と屋根の軒先から入った空気が屋根の垂木の間に設けられた空気通気層で合流して更に屋根を登っていきます。

この写真は屋根にガルバを葺いている最中ですが、この真ん中辺りのルーフィング(モラサンって書いてあるのが改質アスファルトルーフィング)をカットして出口とします。

ただ切っただけでは雨が屋根に降り注ぐたびに雨水が侵入して水漏れ事故につながりますので準備万端な状態でルーフィングを切ります。

屋根が葺き上がって換気部材の下地板を取り付けた状態がコレです。

この上に棟換気部材を留めていきます。

黒っぽいのがその資材です。

断熱気密材の主要メーカーさんの日本住環境さんのフラットベンツという部材です。

フラットベンツの上に更に棟板金下地板、仕上げ板金を施してようやく完成となります。

暑い中での板金作業。とても大変なそして重要な作業です。

板金屋さん本当にありがとうございます。

 

通気層の第5回目?でしたでしょうか?

お付き合いいただきありがとうございます。

発注して納期が2ヶ月。ようやく届いた伊礼智先生デザインのヒノキの引戸。

待ちに待った引戸ですが荷姿からはその片鱗さえも感じさせない。

流石ですねユダさん。

という事で検品作業を監督がしてくれました。

ブルーシートの下ですので全体に青っぽく映っておりますが綺麗なヒノキです。

 

下の写真は別のお住まいのモノですが、組み上がるとこの様な引戸となります。

そとん壁に伊礼智引戸。

とっても爽やかな印象ですね。大好きな玄関戸です。

本当に色をつけるのが申し訳ないくらい綺麗なので出来れば無塗装で御使い頂きたいのです。

せめて

汚れどめ、日焼け対策として無色、クリア塗装をオススメしたいところです。

空気の入り口

空気の入口と出口。

空気は入口があっても出口が無いと動きません。

ですよね。

お住まいも空気が動かないと腐ってしまいます。

何故でしょう?

コレって学問的には、すごく難しいけど実際のところ皆さんご存知。

動かんやつは水だって腐るのです。もちろん人だってそうです。

 

では

住まいではどうでしょうか。どこに空気の入口があってどの様に流れて何処から出ていくのか。

空気を上手く動かして流れやすくして余計なモノを住まいの外に出すことが重要ですよね。

コレってOMソーラーがお得意なんですが、まぁ特殊な機構ですのでご興味のある方はOMソーラーのHPをご覧くださいませ。

 

前置きがとても長くなりましたが、

空気の入口の一つは外壁の最下端此処に設けられている給気口から外壁の内側に通されている通気層を通って屋根に向けて上昇していくルートと

 

屋根の軒先付近に設けられた給気口から屋根の通気層を通り最上段の棟から放出する2つのルートが主だと言えます。

板に黒い隙間が見えるところが吸入口です。

 

特別公開しますが、メッシュと軒天板を貼る前段階です。コレを見ればどうやって空気が動くかはお分かり頂けるはずです。

もちろん虫が入らないようにステンレスメッシュを仕込んでおります。

このステンレスメッシュ。

既製品では適したモノが見当たらないのでモノタロウからステンレスメッシュを購入して現場監督が給気口サイズに合わせて切って作ってくれております。

 

床断熱だろうが基礎断熱であってもほぼこの様な仕組みで空気を吸って吐いております。

この通気をちゃんと取れないお住まいがちょくちょく見られるカビと思われるモノに汚された外壁のお家です。

多分、複合的にダメダメだと思われるから終の住処としては論外ですよね。

 

 

屋根。雨を防いでくれる大切な屋根。どうされますか?

最近雪や雨が少ない地域では「軒ゼロ住宅」なるモノが作られているのでが、アレには理由があって行われている訳です。

坪単価問題です。

土地が坪100万とかそれ以上って言われたらどんな風に家創りを考えられますか?

室内側で考えると「少しでも大きく広く」となってしまうのは当然。

雨も雪も降らない土地で在るならば軒、出さなくても良いかな?って言う理由で作られた家ですね。

傘は大きい方が人は濡れない、汚れない。当たり前の事。

なので、

雨雪が多いところでの採用は御法度。コレまた当たり前なんです。

 

合板問題というか課題。

屋根を作る時にも部屋の床を作る時にも多用されるのが合板。

コレも接着剤の塊なんですよね、ご承知の通りです。

以前に比べ放散性の低い良い接着剤が開発されていますね。

 

合板は一枚一枚が薄い板というか紙みたいなモノを貼り合わせて作るのですがこの貼り合わせる板が薄いので水分を含むとブヨブヨになり易く、ブヨブヨになったら設計強度なんて到底出せるわけは無いのです。

 

写真は事務所倉庫の屋根が腐って雨漏れ修繕をした時のモノ。

上下の板は杉の板。(切り口はまだ新品のように綺麗ですね。)

ぼろぼろになっているのが合板。うーん、となった訳です。

まぁ室内使用ならならまだ良い、ギリギリですが許容出来ます。

が、風雨にさらされ易いところに使われるのは如何でしょう?。

湿気が入りづらい加工をされた型枠に使用される「コンクリートコンパネ」ですら、側面からの水濡れには対処し切れません。

コンパネの使用期限は2ー3年でしょうから、良いのかもしれませんが30年以上住まうつもりの住まいでは⋯と思うのです。

 

なので、私は杉の厚板を屋根に使う事にしております。

ほどほどの厚みの18mmの板です。

厚ければ厚いほどもちろん強度は上がりますが濡れてもよく乾くこの6分板を選んだのです。

下から覗くとこんな感じ。

もちろん、この板や垂木を見せる仕上げ方もありますし、綺麗だなと思うのですが虫や鳥が入りかねない屋根下に大きな通気層も有りますので、軒板を貼って仕上げる事にしております。

垂木現し仕上げ 素敵ですよね。是非ご採用下さい。

 

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合板、現在の現場で多用されているのは仕方ないんですが、合板に頼り過ぎないで作らせて頂きたいと考えております。

繰り返しになりますがアレ「接着剤の塊なんです」から。

窓に庇は付き物でしたが最近の量産型ではついている方が珍しくなってきたように思います。

庇や屋根は住まいを雨風から守ることが出来るので、出来れば大きく深い屋根や庇が有効な事は御承知の事。

ただコレがカッコ悪い屋根や庇が散見しております。

多分、私の私感ですのでお許しください。

 

2年前に建築させて頂いた「出石の家」さん。

ご覧の様に寝室とされている事が多い2階の窓には大きく張り出した屋根のお陰で、日陰となっております。

いくら高性能なサッシを使っていても数時間直射日光が当たれば、室温はご存知の通りかなり上昇します。

「中村さん、ペア樹脂なら大丈夫でしょ?」と言われた方も居られましたが、「いえ、全然ダメですわ。」と即答してしまいました。

トリプルでもダメです。

それなら

「どうしても西陽のあたる立地条件の時はどうすんの?」の答えは、そこには窓は付けない。

付けるとしても、屋根や簾でガラス面の温度上昇を防ぐ手当てを最重要項目としておかないとえらい家になってしまう確率が非常に高いのです。

日差し、陽射し。強敵です。

 

そとん壁、良いですね。大好きです。

 

ではまた

軒天。

屋根の流れ方向の先に所謂「軒先貸して母屋取られる」トコの部分。

ここの天井(屋根裏)の事と理解して下さい。

多くの住まいは白っぽい板を貼られておりませんか?

街では防火を目的に不燃板と言われる「珪酸カルシューム」で作られたモノの表面に塗装をしたり木目調のシールを貼ったりしたモノを使われております。

いいですね、目的に合致した製品を使われているのですから。

法律で決まったことを素直に行われている訳です。

が、

アレってお好きですか?

と言うよりも興味もないところでしょうか?。

またまた

私感ですが

私は好んでオススメしませんし、実際に使いません。

だって防火目的ならば木目調シール、「本物を忠実に再現しております」って売り文句。唖然です。そんなゴミになるモノわざわざ貼らなくても良いですよね。

ペンキで塗らなくてもいっそ「素材のままで良いのでは」といつも思ってしまいます。

 

私がお世話になっている地域では「防火についての規制があるところ」のほうが少ないので、あんなモノを使わなくても良いので助かっておりますが、どうしても規制がかかるところでは「無粋なモノを表面に出さなくても良い方法」がありますので、コストは少し掛けても無垢の板を使わせて頂きたいのです。

コレはNSの事務所なのですが、ドアに貼られているのはhem。

天井というか軒天はレッドシダー。だったかな。

どうしても違和感を感じ、やって貰ったのですが如何でしょうか?。

と言っても

なんでも良いから板を貼るってのはやめときましょう。

ちゃんと板を使うなら綺麗に見える様にとの一工夫が必要です。

 

垂木の上には杉の野地板。コレについては後日語りますね。

 

割り付けが肝心。

此処に杉板を貼っていくのですがどんな板を貼るか?幅は?などなど。

で、軒先には通気層の吸入口をと課題がありまして、サクッと絵を描くよりも現物合わせが一番間違いないのでキレッパシを使って

「コレで良いか?」

と棟梁が見せてくれました。

軒先の通気口補助桟、軒天板割り。外壁との取り合い。

面倒くさい事を言う私ですがそれを聞いて形にしてくれる棟梁。

本当に助けてくれます。

通気層の続き

確か、最近、通気層について書いております。

透湿防水シートについても。

通気層が隠れるまでにご紹介しておきます。

そもそも、通気層とは。

面白くない、そんな話しは要らんとのお声も頂くので簡単に。

通気層、外壁から屋根までスムーズに空気が流れていく空間である。

以上です。

もっと詳しく知りたい方はwebでより詳しく説明されているのでそちらをご覧下さい。

では実例を

外壁の一番下から空気を吸って屋根までスムーズにあげて棟から排出する為の通路ですので、空気が流れやすいように作らねばいけません。

なので、縦張りの外壁の場合はクロスした下地板を弊社では採用しております。

私の手が潜り込めるくらいのスペースがありますね。

横になっている板の上に外壁を縦に貼っていきますので空気の流れはとってもスムーズなのはお分かり頂けますよね。

窓の部分は?

窓の下にある縦板が途中で切れてますね。

ここから左右に空気が流れていく訳ですが、弊社では更に横向きに板を貼っている(クロス通気下地) ので、ココも切らなくても充分空気は左右に流れる訳ですが、念には念をと窓下で切っているのです。まぁ大した事ではありません。

基本的に外壁の通気はこのやり方で良いと思います。

今回は上部に塗り壁を行いますが、下部の板張り部との厚みを揃える為、更に厚い空気層になっております。

下は狭め、上に行きほど大きくすると上昇気流が速度アップします、多分。

壁が熱せられたり屋根が熱せられると上昇気流が起こりますよね?

外壁にある通気層を伝って外壁下部に在る通気入口から比較すると冷たい空気が吸い上げられて屋根まで持ち上げられます。

スムーズに流れるように施工をしておかないと便秘と同じ「フン詰まり」となり外壁の熱が室内に伝わり家自体を暖めてしまいそうですね。

そして万が一、

外壁から水が侵入した場合には留まった水や水分で下地板や留めた釘が腐ったりしそうじゃ無いですか?

なんか嫌ですよね。なので通気層大事なのです。

 

さて、

いよいよ湿気等の放出口となる棟です。

(資材待ちですが)ご紹介をするとここの赤線をカッタでカットして棟換気資材を取り付け、板金で包むとようやく完成となります。

(資材到着次第、改めてアップ致しますね。)

終わりに

なかなかの長い道程ですがこの程度はどちらも真面目に施工されておられるのでNSだけの特別なモノでは無いのですが、大変重要な施工でもあります。

多分、「通気層?、シートテープ抑え?」です。

地味過ぎてどなたもご存知頂いていないんで、あえてのご紹介です。

 

そうそう私はこの防水紙にも一手間入れております。

大した事では無いのですが、シートの継ぎ目にテーピングして下から登って来る空気がシート内に入ってしまいそうじゃ無いですか?スカートの下から空気が吹き込まれるイメージです。嫌ですよね。

安いシートですがモルタルラミテクトという防水紙と二重に貼る事になる「塗り壁」ですから必要にして充分だとの思いでお安めのシートを採用しております。

シートの「ブランドにコストをかける事」なんて事よりも「テーピングでスカートを抑えてスムーズな空気層を確保すること」にコストをかけることの方が重要だと思っております。

ではまた。

棟換気編、お待ち下さい。

その1

「玄関は御主人様の顔だぁ」って昔はよく聞くセリフでしたね。

いまや憚れる。

いっそうの事、「奥様の御顔ですから」と言っておく方が良いのかな。

 

とか言いながら、玄関について悩ましく、ひたすら悩ましい気持ちでおりました。

玄関入り口は?

迷わずユダ木工さん、iWork伊礼智デザインの桧木製引戸。

出石の家でも採用、

大きな屋根下空間。黒壁に桧の引戸。良いです。凄く良いです。

網戸も組込まれている優れ物。

試作段階で広島のユダ木工さんの工場に見に行くくらいのファンです。

 

なんと2013・7・18の私と彼。 ちょいキモイ。

網戸付き。

 

若くは無い10年前。

工場の方に撮って頂いたけど、申し訳なかったなぁと。

鍵にも惚れた。

その2

屋根勾配も痺れる箇所だ。

玄関引戸(ドア)と玄関庇屋根の天井との間延びした空間は許せないポイントの最大クラス。

鼻の下を伸ばしたオッさんくらいだらしない。

で、屋根勾配がこのだらし無さ要因の主犯格だ。

 

図面で幾らか追い込んだつもりでも、実際のところは分からない。

という事で大変現場に迷惑をかけてしまったが仮の玄関屋根を掛けてもらった。

三枚の写真の違いに気が付かれるだろうか?

 

微妙に屋根の勾配が変わっているのですが、ほんの誤差程度です。

一枚目は2寸勾配、コレは緩過ぎて道路面からプラス60cmの建物地盤故、前面道路からは屋根ガルバ銀黒がほぼ見えない。

うーむ、しまらん。

で、

二枚目は3寸勾配、コレはあげ過ぎて屋根ガルバ銀黒が見え過ぎた。

マスプロアンテナだ、ダメ。

で、3度目の正直って訳で

垂木の水上側を3cm下げてみたのが三枚目。

 

うーーーん、コレが良いと決めたのです。

勾配が決まったので棟梁に垂木等々の刻みをお願いして大役が一件落着となりました。

と思ったら、

引戸と水平にする天井板はどうすんの?

垂木の上の板は何を使おうか?と棟梁。

やばい、決めきれていなかったわ。とは言えず⋯。の1日でした。

晴天になった休日。妻と二人で訪れた現場。

てな事はさて置いて。

2階と1階のシートが違う銘柄なのは既にお気づきでしょうか?

2階は日本製、フクビさんの製品で「スーパーエアテックス」。一般普及品です、よく使われております。

1階はデュポンの「タイベック」、これまたよく使われているのかな?

両者のお値段はそこそこ違います。

が、性能差は私は良く分かりません。

自分で比較試験をした訳では無いのですから。知識としてはメーカーさんの受け売り程度。

けれど触れば分かります。目を瞑っていても多分どなたでも判られると思います。

さて

この透湿防水紙は紙自体に湿度を通す小さな穴が室内側から外に向けて湿度を放出する為に、そして外部からの水分を室内側(と言っても耐力壁)に伝えないような性質を持っております。ま、そうあるべき性能を持っている物だと信じておりますが実験はまだしておりません。

なのでメーカーさん公表の数値を鵜呑みにしている状態なのです。これってよく無いのですね。

日本透湿防水シート協会

このスーパーエアテックスは JIS A 6111:2016(透湿防水シートB適合品)だ

 

タイベックの物性表(性能と読み替えても良いかと)

 

上記の物性表から読み取れるのはタイベックの方が性能的に良いようですね。

では、良い方を使えば良いじゃん てなりますよね。勿論そうです。

そうなんですが、今回のお住まいは2階はそとん壁、この下地にも防水効果抜群のモルタルと防水紙が施行されます。

そして断熱材はセルロースを施工(結露計算済)となっておりますので求める透湿抵抗はJIS規格クリアで充分と判断し、お安いもので充分だなと判断しております。

加えて

勿論の通気工法であり、クロス通気胴縁施工でもあるので2階については透湿防水シートは不要かとも思われますが、とはいかず。との判断です。

あーめんどくさい事を申しました。

簡単に言うと

重要でも無いものにブランド品を贅沢に使ってたり高級品を使っていることを自慢するのは「ダサい」と思っております。

(けれどドイツのウルトさん、これとっても良いですよねお高いですが。)

そうそう、

一時期猛烈に営業攻勢がありました「遮熱シート」。

あれって「室温が下げられる」なんて本当でしょうかね?

なんかそう言う売り込み文句でしたが、私は積極的に使っておりません。

なんか、効果を信じられないからです。だって透湿防水シートが貼られるのは外壁の裏側なのですから。

まぁどこの業界でもありがちな 盲信商品 的な印象を私は持っております。

が、「どうしても」と言われるならば使うかも知れません。

私には効果の保証出来ませんけどね。(爆)

通気層

今や通気層の無い住まいは存在しないように思うのですが、通気をどう取っているんだろうと不思議な住まいも見かけます。

 

通気層、いったい何の事?って方。一度検索をして下さいね。

 

では私達の通気層を作る工程を少しだけ見て下さい。

外壁にサッシが取り付いてから高さ方向に伸びる板を留めます。

コレが通気層となります。

サッシの下側に少しだけ隙間があるのが分かると思いますが、下側から上がって来た空気がここで左右の隙間に空気が分かれて上昇して行きます。

ここを適当にされている現場も    あるかもしれないですね。

さて

木の奥に黒っぽいモノが見えますか?。

この黒っぽいモノが「防虫用の通気資材」です。

見えづらいのですが、縦方向に虫が入りづらい小さな穴が空いているので空気だけを通す訳です。

引いて見ると分かりやすいですね。基礎のすぐ上、外壁が始まるところにこの資材が仕込まれているのです。

で、

外壁が横張りならこの通気層に向かって板を下から順に貼っていく訳です。

では、縦張りの外壁はどう貼っていくのかな?と疑問が湧かれたと思います。

さぁ、如何でしょう?

続く

これからは、太陽で床暖房。OMソーラーの家

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