彌吉のブログ
窓を考える。
「窓を考える会社」 と言えば数年前 TVCMで盛んに言われていたYKK APさん。
この会社さんはあのファスナーでトップシュアのYKKさんのグループなんですよね。
ご存知だとは思いますが。
他にLIXILさん、三協立山さん、樹脂専門のエクセルシャノンさん。
木製サッシで有名なアイランドプロファイルさん、ガデリウスさん等々
沢山の会社さんが窓を扱われています。
で、エヌズプランはどこの窓を使っているのか?
今あげたメーカさんでシャノンさん以外は実際に使わせて頂いております。
採用するしないの判断基準は?
その目的に合った窓を選ぶ。と言う事でしょうか。
実際サッシの性能についても気にはします。
勿論、住宅の省エネ計算をする上で窓の性能は大きくその数値に影響を与えますので。
最近の比較的多いであろう建て方のお住まいは
片流れ(一方方向に屋根の勾配がある形)の屋根に縦すべり出し窓が点在。
ではないでしょうか?
一番お安く、また高気密高断熱ができる手法だからと思います。
けれど、どうでしょうか?素敵でしょうか?
かなり設計というかデザイン力がある方がプランニングしないと野暮ったい、不細工な家の出来上がりになります。いやなっておりますね。
窓の話から脱線しそうになりますので話を戻します。
窓を考える。
では何を考えるのでしょうか?
貴方は窓に何を求められますか?
明かり取り?風通し?それとも要らない?
そう、窓って必要ですか?
ほとんど開ける事の無い暮らしの中で窓って必要か?という風にも言われております。
で、じゃぁお前は?
私は絶対に「窓」は必要だと思う派です。
最近大流行の「すべり窓」は気密も取り易いのですが、そればっかりの家なんて耐えられません。潜水艦や飛行機じゃ無いんだからと、ついつい思ってしまいます。思われませんか?
私は2階の屋根にも出て行きたいのです。
そう屋根のメンテナンスの必要もありますし、ただ単に屋根から町を見たいのです。
そんな風な事は縦すべり出し窓では無理ですからね。
だから引き違い窓を採用します。
勿論なるだけ少なくしますが暮らしの上では必須の窓ですね。
性能は?
当然性能も気にしますよ。性能の良い窓も好きです。高額な窓も知っております。
ですがそれ以上に機能と見た目を優先するクセがあります。
あくまでクセです。
勿論、何故にこの窓を選んだ という理由もご説明致しますのでご安心下さい。
そこで性能はどうなんだ、どこが良いんだ?というところですね。
性能の重要な数値に「熱貫入率」がありますがメーカさんから公表されておりますので、ネットでお調べください。簡単に出てまいります。
私達は、これを所属する新住協のQ PEX(といソフト:窓の性能によっての家全体の性能値を求めることが出来る。)で立地や形、日射の入り方等をシミュレーションして最適な窓を選んでいくのですが・・・。
あくまで目安として使わせてもらっております。
私は温熱バカではありませんので目安だけです。
実際、私の住む家は土壁の基本シングルガラス窓主体の家です。
ですので最近の窓での最低レベルとされる「ペアガラスサッシの断熱性の高さ」は実感しております。
(まだ建て替えれませんので我が家は実験場見たくなっております)
ましてやトリプルだったりアルゴンガス入りやクリプトンガスなんか入った窓なんて憧れております。ですが、それほど(価格はべらぼうに高くなりますが)ペアガラスと生活上の実感は実際そうは変わりません。
いや誤解を招きそうですのでしっかりお伝えしますが、間違いなく光熱費や生活感は良いガラスを使えば向上するはずです、事実でしょう。
ただしそれはかなり高次元の話であって多くの(我が家を含めての)無断熱住宅から言えばガラス云々より先ずはしっかりした断熱の住まいを作ろう!からなのです。
言いたい事は
「窓だけ高性能に変えてもダメ」だよ。って事です。
まぁ程度があるって事です。
今の時代でも我が家に近い性能の様な無断熱住宅とか日射も含め特に何も考えないアンチパッシブ系の家ならば「サーモスⅡーH」と言われる樹脂アルミ複合窓で充分「甲斐があるわぁ」と喜ばれる事でしょう。
そうそう最近の窓は半外付けって言われる仕様で外壁をいじらなくては取り付けられません。
なのでお手軽窓リフォームはやはり「インプラス」って呼ばれる内窓製品が最有力かと思います。
話は新築に戻します。
ハイコスパで多く使われているのが「ykkap330」。人気です。
私達はYKKさんのトリプルガラス仕様の430っていうサッシを全ての窓に使う御宅を今月末に上棟致しますので後日ご報告いたしますね。
さてYKKさんは神戸工場を作られてからかなりコストカットされお手軽に樹脂サッシが供給される様になりました。新住協の皆さんの主流もYKKさんの様です。
ただしLIXILさんの樹脂サッシ「エルスター」のその製品思想というのか設計の良さというのか、コスト的には少し高いけど強く支持される会社さんも多くあります。私もその1人です。
その他、意匠性を考えるとやはり主流は外国製とはなりますが木製サッシ。アイランドプロファイルさんの様な国産メーカさんも数社ありますが流通しにくいところがネックとなって気楽に採用し難いとこが残念ですね。
私も我が家に3枚採用させてもらっております。
最後に
窓を考える、暮らしを考える。それは家の性能だけでは測れない要素も多くある様に私は思っております。
ホテルの様な数日間だけ暮らす場所なら高気密高断熱を簡単に実現できますが、毎日暮らしていく自宅用の窓って考える点だったり必要だったりする点って多くあると思うのです。
断熱性能はかなり落ちますが大好きなサッシでLIXILさんのオープンウィンっていう全開できる掃き出し窓があります。
この窓は一世代前のアルミサッシ。
この窓の高性能版でLWという製品が昨年造られましたが3倍くらい高くなってしまっていて、お気軽にってわけには行きません。
願わくば「オープンウィン」の樹脂複合版の製品化です。
最高なのになぁ。
という事で窓についての徒然を書いてみました。全く参考にならなかったとお叱りの声もありそうですがお許しください。(笑)
私なりの結論と言うかは下記に纏まります。
1)家の性能に合わせた窓を選ぶ。
2)窓の性能数値だけでは選ばない。
3)小さな窓を複数個配置しない。
4)引き違い窓も恐れず採用する。
5)窓の性能だけに頼らず開口部全体として意匠も考える。
てな感じです。
では住宅性能についての要素の一つとして「窓」を考えてみました。