彌吉のブログ
UA値って大事なの?
いきなり数値と言うか単位のお話です。
家作りを始められたご家族、特に理工系の御主人様が大好きな数値、単位のお話。
そう、皆さん大好きなUA値。熱還流率、いやさ「外皮平均熱還流率」。
数値が小さい方が良いと言うことになっております。
まぁそんな事は実際如何でも良いんです。少々大きかろうが小さかろうが大差無いのです。
いきなりなにを言い出すんじゃ?と思われる事でしょう。
実はこの値、「平均」ってとこが怪しいとこなんですね。
そう、平均なので例えば壁がダメでも窓が良いと平均でだとOKな訳です。
もっと言えば屋根がダメでも壁と窓の熱還流率を小さくすれば平均値はいい値になってしまうんですね。
これってダメでしょ?
なんとなくUA値で言われると屋根も壁も窓も基礎(床)も同じくらいな性能を持っていて、それの平均って事だと素直に思っちゃうんですが、そうじゃ無いって事です。
学校の成績の様にどこか飛び抜けて良くてもダメなのです。
まぁ、窓メーカーさんの回し者の様な先生が盛んに窓の事を取り上げてくださったから日本の窓はかなり急速に改善されたと私も実感しているのですが他の部位が追いついていない。
いまだにシングルガラスの新築は見かけなくなったけど、小さな「すべり樹脂窓」を点在させているだけで自称省エネ住宅が大手を振っている我が但馬地方を見る限り、まだまだだなぁと。
こんな事を書くとご批判を受けそうなのでやめときますが、真っ向反対の私の自論は「窓は出来るだけ大きくとりましょうね。」です。
その心は
おひさまのおかげを頂くって事なのです。そう、日射取得。こう言うの好きでしょ?。
いまや優秀な計算ソフトがありますので、この辺りのシミュレーションはわりかし正確に算出されます。
なので
やたらUA値を表に出して来る営業トークは聞き流されても良いところなのです。
UA値が小さかろうが換気や隙間を無視した上に日射取得が無いお住まいは寒いのです。
ご存知の事でしょうが国土交通省がこのように改悪した熱性能基準、これってどうよ!なのです。
誰の差金かはわかりませんが換気による熱損失やQ値やC値を闇に葬ってUA値なるものにスポットをあてている日本の行政はアンポンタンか?いや、優秀な官僚の事ですの、できっと確信犯ですね。
私感ですが一番大事なのは無用な隙間を作らない施工力です。
つまりC値の小さいお住まいを作る能力があるかどうか。
UA値なんて高い断熱材と高い樹脂窓を付けりゃ誰だって立派な数値は出せるんですから。
昭和な家で母親から言われた言葉を今更ながら思い出します。
「寒くなるから はよ戸を閉めなさい!」と「寝転がってたら風邪ひくよ!」。
まさしく真髄を我が母は教えてくれて居たんですね。
つまり、隙間があると「なんぼ暖房(冷房)してもあかん」のです。
要はC値がわりかし大事なんです。
けど、実測されているところは少なそうです。( 大事なのにねぇ。)
最後に
C値は小さいほど良い訳ですが数値だけにこだわりすぎる事のない様にされて下さい。
殆どのマニアが言われて居ますが1.0以下。出来れば0.5程度で充分かと思います。
そうそう、単位はcm2/m2です。
日本の省エネモデル住宅の延床120m2だとすれば120cm2(12*10cm)の隙間があるとC値1.0となります。
この程度でも凄く無いですか?
そうそう、Q値もお忘れない様に。(^^)