彌吉のブログ
[工法・技術]
ようやく玄関
板の加工が終わり、今や遅しと待ちかねていた玄関にようやく着手。
組み上げていくと流石棟梁。私の我儘を綺麗に現実のものにして下さる。
これは5年くらい前にさせて頂いた竹野のお住まい。
ヒノキとそとん壁。真壁で納めた伊礼引戸。
杉の格子戸もお気に入りです。
さて今回は若々しくもトラッドな日本の家。
総檜の玄関戸、庇というか屋根を造り上げようと模索しております。
私の拙いスケッチと現場説明でそれを形にしてくれる棟梁あればこそ出来る訳でして感謝しかないのです。
昨日、建てた柱と桁に垂木を今朝から掛けていきます。
垂木の出はコレでいいか?と再確認をしてくれながら組んでいきます。
垂木の先も自然に細くして貰いました。
お昼過ぎには全ての垂木が留め付けられ、先端に広小舞を。
これ、垂木の先端が広がり過ぎないように抑える役目があるのですが、それ以上に美しい。グッと来る形を作ってくれます。
お気づきのことですが
このお住まいでは化粧板を流れ方向に留めるため、横小舞を入れております。
暑い日中もようやく日が暮れて涼しくなりますが養生をして本日終了。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
多くの若い建築主は「和、過ぎない家」を望まれる。
しかして
「和、過ぎない家」って一体どんなんだろうなとの葛藤もある。
瓦屋根は和で、ガルバは洋。絶対違う。
野暮ったいのは僕も好きじゃない。
さりとてハリボテの家は趣味で無い。
和の家を標榜しているのではなく日本の家をと思っておりますが上手くは伝えられないもどかしさ。
自身大好きな伊礼智さんみたいな・・・が一番怖いのだ。