N'sPlan省エネ・エコ住宅設計室

無垢の木と塗り壁で創る日本の家

彌吉のブログ

雨の道とは、空から落ちてくる雨を素直に地面に流してあげる、雨の通り道。

しかしコレが綺麗に出来ていない場合があります。

随分と何度も現場とやり取りして来ました。

多分、「そんな事まで気にしてやれるかよ⋯」なんて思う気持ちが現場から見えたりして。

私も時にはモヤモヤしたり。

全く自分自身、嫌になります。けどまぁしょうがないのです、曲げない思いが私なのですから。

 

てなグダグダは置いておいて

今回の雨の道、スッキリ出来上がりました。

シルバーの縦に伸びているモノはタニタさんのガルバ製。

なるべく目立たない箇所を通して地面に落とす。

コレって意外に難しくて、妙にバランスを崩すことも多くあります。

なんせ現地現物優先なのですから事前に充分な検討が必要です。

としても、「うーむ、そうじゃない」って思い悩む場面も。

 

今回は格子戸を納める戸袋を採用したので、雨の道、そのモノの在り方に苦心しました。

いっそのこと、無しにしてしまおうかとかも浮かんでは消え、思い直しての形がコレなのです。

 

 

格子戸袋、玄関の庇等にぶつからない様に、板金をして頂きましたので素直に雨の道が通りました。

大工さんと板金屋さんには苦労掛けてしまいましたが、とても満足させて貰えました。

現地現物優先なのですが、時にはこの様な変化球もお願いしても許されるかな。

 

そうそう、

屋根からの「雨の道」の最初はこの軒樋ですが、水平ラインを出したくて横に30cm伸ばすことも多くあります。

雪が積もって折れないか?と心配されると思います。樹脂製だと心配は正解でしょうが、堅牢なガルバ製ですからご安心ください。

 

それでも心配される場合には、標準的なサイズという施工もする事は拒みません。

こんな感じですね。

 

 

 

雨樋なんて「なんでも良い」って方も多い気がします。

住まいも「雨が漏れたりしなけりゃ良い」って言われる方もいらっしゃいます。

そんなお気持ちもお聞きするのですが、私は少し違和感を感じてます。

言われなきゃ気がつかないところこそ、住い創りを託された我々が問われるところではないだろうかと。

 

なので

とうの昔に設計は終わってるんだからチャッチャとやってよ、なんて心の声は大きく聞こえるのですがノロノロしている様に見える時が実はとても大事な時間。なんて思っております。

毎日、いつもコレが最適解なのか⋯と自分自身、自問自答の繰り返しなんですね。

 

香住の家は、そろそろ足場を払う時期ですが、コレまた悩ましい思いが湧き出しております。

苦しくも悩ましい時間がまだまだ続きそうです。

 

今度のお題は「人の道」です。

 

 

 

 

そんな悩ましくも楽しい仕事をしたい建築好きな方を募集しております。好きな方であれば大丈夫です。

一緒にどうですか?。

 

私は格子好きです。

なぜか好きなのですが、理由は分かりません。貴殿は如何でしょうか。

格子といってもその間隔で印象がかなり変わります。普段は「駒返し」というと教わった格子材とその間隔が等間隔の格子が多いのですが、今回初めて間隔を詰めて作ってもらいました。

 

この出石の家はいつもの駒返しで格子を作りました。

風も適度に抜けるし、その奥もうっすら感じられる良い感じだと思っております。

今回初めて、間隔を詰めてみようと思い立ったのです。

棟梁が原寸を36に書いてくれて、スタッフがそれをジグとして組んでくれました。

素晴らしい、うまいこと組んでくれました。

で、今回は間隔が格子材の1/2。

きっと遠くから見ると一枚板に見えるのではと思うほどです。

 

格子の間隔の方程式は知りませんので、いろんなサイズでサンプルを作っておこうと妄想しております。

 

組み上げてくれたのが下の写真です。

妻飾りよろしく格子を詰め打ちしたのです。

で、棟梁に申し訳なかったのですが、格子材の水切り用に下端を斜めカットして頂きました。

うーん、素晴らしい。自画自賛ですがお許しください。

 

玄関。

 

よく言われることは「ご主人の顔だから・・・」。

うーーん、少し違和感を持つ私である。

 

確かに、そのお住まいの全体を表すものに違いは無いけれど、それがご主人の顔になるのだろうか?

なんていつも思いながら、悩みまくる。

もうすぐ足場を払うのだが、玄関先のイメージを固め切れていない。

いつものことだが、毎日その思いが変わる。

より良くしたいと思う気持ちが強いせいなのだが、我ながら優柔不断なのだ。

 

 

道路から、この玄関にどのように・・・。

数ヶ月前に決めたのだが、やはり現物が出来上がってくると思いが募り過ぎる。

 

すでに10月も中旬。残された時間もそう余裕はないのだが、悩ましい思いは吹っ切れない。

パソコンの上なら試行錯誤は自由自在なのだが、3Dとリアルの違いをまざまざと突きつけられる。

 

悶絶の時間が続きそうだ。

 

妻飾り

桧の角材を使って格子を組んで貰った。

かなり大きなものになるので、仮組をしてからとなった。

さて、何処に使うのか・・・。

 

答えは

妻壁の上部、小屋裏換気部分だ。

つける前は

このスタイルから

こうなったのだ。

私なりにかなり迷い迷った末のデザイン。

若々しい日本の家、とは畏れ多いがそんな住まいを目指している。

 

素朴な風合いのシラスそとん壁がその力を出してくれ、仰々しくない可愛らしい というか質素な印象が伝われば幸いである。

 

これからは、太陽で床暖房。OMソーラーの家

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