彌吉のブログ
玄関土間にお気に入りの左官土間とした。
その土間に埋め込む小石を選んで3石セットを小袋に詰めてその日を待った。
いよいよその日が来た。
若い3代目と先輩職人が下塗りにと準備を進めてくれる。
知り合いの石材会社社長から譲って貰った大判の平石5枚も運び込む。
豊岡から香住迄、皮のシートが破れやしないかとまたまたドギマギしながらの道中。
しかしゴルフって色々載るもんだと変に関心した。
工業化された既製品には無いサイズの面白いものをいつも紹介してくれる頼もしい社長。
今回も正解だ。
下塗りを始めるまでに、この平石をどこに据えるか、チリの高さはどうかと親方と打ち合わせをして平石を託す。
別件から帰って来たらきっちりと収まっていた。よく見ると内玄関の下塗りもサックと完了している。仕事が早い。
一旦事務所に戻ってウッドロングエコの3回目を塗ることにし現場を離れた。
しかしウッドロング、なかなか発色してくれない・・。
夕方には外土間下塗りも完了した。
養生期間を持って仕上げに進む。
かねて準備が進んでいた「門」が建つ日が来た。
と言うのも、秋空の悪いほうが続きおひさま待ちだったのだ。
先行して門柱だけは建ててもらっていて、桁、垂木をいまや遅しと今日を待ち侘びていた。
今日は久しぶりの晴天、良い方の秋空だ。
柱の中心、傾きを調整しながら桁となる4寸柱をコミセンで留めつける。
30:40の細い垂木を5寸間隔で留めていく。
前と後ろを同寸法とし、天秤よろしくバランスを取ろうと言う魂胆だ。
垂木の出は600mm、前後で1200。数字以上に軒が深い。
整然と並んだ垂木に杉板を天井板とした。
奥に見えるのが玄関だ。この玄関庇の垂木は尺ピッチ。
門の垂木を5寸ピッチとし、奥行きを感じさせる間隔とした。
8時過ぎから組み上げてくれ、3時の休憩前に大方組み上がった。
PCパース以上のサラッとした若々しい風情と言うのだろうか、なんか良いなぁと。
今回NSとしては初めての「華奢な門」の形なのだ。
雪国ゆえの補強も必要である。
どうしても野暮ったくなってしまうのだが4本柱を建てて、小屋風の正統な門が安全なのだ。
ただ、そうするととても印象が重くなりすぎる。
若い住まい手には 等々と私の中で思案六法であったのだ。
そんな想いをひきづりながらも
「私の思い通りの形を」
と今回ばかりは棟梁に無理を言ってしまったのだ。
豪雪対策は完成引き渡しまでに腹を決めるつもりだ。
そんなこんなで本日も日没終了。
なにわともあれ月明かりに照らされた建築は美しい。
11月3、4日。
晴天の2日間で山法師とアオダモ、灯台躑躅の植え込みと石段組みを終えた。
依頼主と我が妻君の協力があっての事、感謝だ。
もちろん、私の頑張りの賜物なのだが、そこは一旦保留としておこう。
ともあれ
若々しくも落ち着いた出立ちに近付けたと思うが如何だろうか。
いつも思うのだが所詮、私の身の丈以上のことは出来やしない。
もちろん熟練の職人技には到底及ば無い「出来映え」である事は自覚している。
ただ、
予算だけに右往左往せず、職人と依頼主と一緒に今時点の最高を創り上げること、その一助となりたいと思う。
もちろん、
必要な費用はあるのだが「金は出すから⋯」ってのは最も苦手なのだ。
足場を少しバラしたので、門作り始めて貰いました。
5寸柱を加工してます。
高さを確認する為、仮に建ててみました。
PCで検討した出立ち。植栽と庭石、苔。さぁいよいよ始まります。
自社山の片隅に置いていた基礎石を現場に搬入して時間切れ。私のカラータイマーはとっくに赤になってしまい本日終了となりました。
夢に出て来るほど悩ましい外構計画。
迷いに迷う。歌手名は思い出せないが「迷い道くねくね」状態。
いつまでも「くねくね」している訳にもいかず。
決めました。
公開します。
閉塞感は無く、安っぽくも無い。
加えて
和に振り過ぎず、奇を衒わず。シンプルに上品な出立ちであれ。
なんて思いながら、くねくねしておりました。
腹が決まったのは、コレに出会えたから
渋い、渋過ぎる。淡路のいぶし銀。
当地では凍結で割れるからと販売してくれないのだが、ノークレームを強調して半ば強引に送って頂いた。
同じくノークレームであればお問合せください。
実物の方がとても良いです。
次なる「くねくね」は玄関に至るまでのみち。
賢い言い方では「道程」なんて言うのであろう。
旧家の基礎石を利用して「段」とすることにしているが、どでかい平石が豊岡千代田倉庫に眠っていたのを思い出した。
どうにかして取り入れたいのだが、1トンを超えるであろう大物。
私一人では手も足も出ない。
幸いユニック車を明日借りられるのだが進入路が狭くて全く自信がない。どうしたものか。
またもや 「くねくね」 しそうだ。
木製建具が現場に搬入されました。
本日、突然に建具屋さんが思い付いたかの様に。
天候不順な季節なのでそれはそれで有難いのですが、事前連絡してよと。
とは言うものの
私にとっては待ちに待った引戸格子。
足場を落とすとコレは大変だとヒヤヒヤしていたので有り難いサプライズとなった。
早速、建具を4人がかりで2Fに押し上げてはめてみた。
建具枠に入れた状態を室内側から見たのがこの状態だ。
この格子引戸はW2500超なので格子のたわみ防止として真ん中につけた縦さんとサッシの召し合わせ部がきちっとあっている。うーん、ちょっと通じないかもしれませんが、ピッタリと作ってくれております。流石です。
幼児の転落防止と外部侵入者対策にフランス落としをつけたり格子間隔を広過ぎず狭過ぎない様にと試行錯誤した上の格子引戸なのだ。
では
半ば定番化した横格子仕様の大型引戸格子の全貌をご覧下さい。
この格子引戸を2FのW2600の引き違いサッシに嵌め込むのです。
楽しみなのですが、もう少しお待ちください。
雨の道とは、空から落ちてくる雨を素直に地面に流してあげる、雨の通り道。
しかしコレが綺麗に出来ていない場合があります。
随分と何度も現場とやり取りして来ました。
多分、「そんな事まで気にしてやれるかよ⋯」なんて思う気持ちが現場から見えたりして。
私も時にはモヤモヤしたり。
全く自分自身、嫌になります。けどまぁしょうがないのです、曲げない思いが私なのですから。
てなグダグダは置いておいて
今回の雨の道、スッキリ出来上がりました。
シルバーの縦に伸びているモノはタニタさんのガルバ製。
なるべく目立たない箇所を通して地面に落とす。
コレって意外に難しくて、妙にバランスを崩すことも多くあります。
なんせ現地現物優先なのですから事前に充分な検討が必要です。
としても、「うーむ、そうじゃない」って思い悩む場面も。
今回は格子戸を納める戸袋を採用したので、雨の道、そのモノの在り方に苦心しました。
いっそのこと、無しにしてしまおうかとかも浮かんでは消え、思い直しての形がコレなのです。
格子戸袋、玄関の庇等にぶつからない様に、板金をして頂きましたので素直に雨の道が通りました。
大工さんと板金屋さんには苦労掛けてしまいましたが、とても満足させて貰えました。
現地現物優先なのですが、時にはこの様な変化球もお願いしても許されるかな。
そうそう、
屋根からの「雨の道」の最初はこの軒樋ですが、水平ラインを出したくて横に30cm伸ばすことも多くあります。
雪が積もって折れないか?と心配されると思います。樹脂製だと心配は正解でしょうが、堅牢なガルバ製ですからご安心ください。
それでも心配される場合には、標準的なサイズという施工もする事は拒みません。
こんな感じですね。
雨樋なんて「なんでも良い」って方も多い気がします。
住まいも「雨が漏れたりしなけりゃ良い」って言われる方もいらっしゃいます。
そんなお気持ちもお聞きするのですが、私は少し違和感を感じてます。
言われなきゃ気がつかないところこそ、住い創りを託された我々が問われるところではないだろうかと。
なので
とうの昔に設計は終わってるんだからチャッチャとやってよ、なんて心の声は大きく聞こえるのですがノロノロしている様に見える時が実はとても大事な時間。なんて思っております。
毎日、いつもコレが最適解なのか⋯と自分自身、自問自答の繰り返しなんですね。
香住の家は、そろそろ足場を払う時期ですが、コレまた悩ましい思いが湧き出しております。
苦しくも悩ましい時間がまだまだ続きそうです。
今度のお題は「人の道」です。
そんな悩ましくも楽しい仕事をしたい建築好きな方を募集しております。好きな方であれば大丈夫です。
一緒にどうですか?。
私は格子好きです。
なぜか好きなのですが、理由は分かりません。貴殿は如何でしょうか。
格子といってもその間隔で印象がかなり変わります。普段は「駒返し」というと教わった格子材とその間隔が等間隔の格子が多いのですが、今回初めて間隔を詰めて作ってもらいました。
この出石の家はいつもの駒返しで格子を作りました。
風も適度に抜けるし、その奥もうっすら感じられる良い感じだと思っております。
今回初めて、間隔を詰めてみようと思い立ったのです。
棟梁が原寸を36に書いてくれて、スタッフがそれをジグとして組んでくれました。
素晴らしい、うまいこと組んでくれました。
で、今回は間隔が格子材の1/2。
きっと遠くから見ると一枚板に見えるのではと思うほどです。
格子の間隔の方程式は知りませんので、いろんなサイズでサンプルを作っておこうと妄想しております。
組み上げてくれたのが下の写真です。
妻飾りよろしく格子を詰め打ちしたのです。
で、棟梁に申し訳なかったのですが、格子材の水切り用に下端を斜めカットして頂きました。
うーん、素晴らしい。自画自賛ですがお許しください。
桧の角材を使って格子を組んで貰った。
かなり大きなものになるので、仮組をしてからとなった。
さて、何処に使うのか・・・。
答えは
妻壁の上部、小屋裏換気部分だ。
つける前は
このスタイルから
こうなったのだ。
私なりにかなり迷い迷った末のデザイン。
若々しい日本の家、とは畏れ多いがそんな住まいを目指している。
素朴な風合いのシラスそとん壁がその力を出してくれ、仰々しくない可愛らしい というか質素な印象が伝われば幸いである。
板の加工が終わり、今や遅しと待ちかねていた玄関にようやく着手。
組み上げていくと流石棟梁。私の我儘を綺麗に現実のものにして下さる。
これは5年くらい前にさせて頂いた竹野のお住まい。
ヒノキとそとん壁。真壁で納めた伊礼引戸。
杉の格子戸もお気に入りです。
さて今回は若々しくもトラッドな日本の家。
総檜の玄関戸、庇というか屋根を造り上げようと模索しております。
私の拙いスケッチと現場説明でそれを形にしてくれる棟梁あればこそ出来る訳でして感謝しかないのです。
昨日、建てた柱と桁に垂木を今朝から掛けていきます。
垂木の出はコレでいいか?と再確認をしてくれながら組んでいきます。
垂木の先も自然に細くして貰いました。
お昼過ぎには全ての垂木が留め付けられ、先端に広小舞を。
これ、垂木の先端が広がり過ぎないように抑える役目があるのですが、それ以上に美しい。グッと来る形を作ってくれます。
お気づきのことですが
このお住まいでは化粧板を流れ方向に留めるため、横小舞を入れております。
暑い日中もようやく日が暮れて涼しくなりますが養生をして本日終了。
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多くの若い建築主は「和、過ぎない家」を望まれる。
しかして
「和、過ぎない家」って一体どんなんだろうなとの葛藤もある。
瓦屋根は和で、ガルバは洋。絶対違う。
野暮ったいのは僕も好きじゃない。
さりとてハリボテの家は趣味で無い。
和の家を標榜しているのではなく日本の家をと思っておりますが上手くは伝えられないもどかしさ。
自身大好きな伊礼智さんみたいな・・・が一番怖いのだ。
いよいよ空気の出口です。
外壁の下端から入った空気と屋根の軒先から入った空気が屋根の垂木の間に設けられた空気通気層で合流して更に屋根を登っていきます。
この写真は屋根にガルバを葺いている最中ですが、この真ん中辺りのルーフィング(モラサンって書いてあるのが改質アスファルトルーフィング)をカットして出口とします。
ただ切っただけでは雨が屋根に降り注ぐたびに雨水が侵入して水漏れ事故につながりますので準備万端な状態でルーフィングを切ります。
屋根が葺き上がって換気部材の下地板を取り付けた状態がコレです。
この上に棟換気部材を留めていきます。
黒っぽいのがその資材です。
断熱気密材の主要メーカーさんの日本住環境さんのフラットベンツという部材です。
フラットベンツの上に更に棟板金下地板、仕上げ板金を施してようやく完成となります。
暑い中での板金作業。とても大変なそして重要な作業です。
板金屋さん本当にありがとうございます。
通気層の第5回目?でしたでしょうか?
お付き合いいただきありがとうございます。
空気の入口と出口。
空気は入口があっても出口が無いと動きません。
ですよね。
お住まいも空気が動かないと腐ってしまいます。
何故でしょう?
コレって学問的には、すごく難しいけど実際のところ皆さんご存知。
動かんやつは水だって腐るのです。もちろん人だってそうです。
では
住まいではどうでしょうか。どこに空気の入口があってどの様に流れて何処から出ていくのか。
空気を上手く動かして流れやすくして余計なモノを住まいの外に出すことが重要ですよね。
コレってOMソーラーがお得意なんですが、まぁ特殊な機構ですのでご興味のある方はOMソーラーのHPをご覧くださいませ。
前置きがとても長くなりましたが、
空気の入口の一つは外壁の最下端此処に設けられている給気口から外壁の内側に通されている通気層を通って屋根に向けて上昇していくルートと
屋根の軒先付近に設けられた給気口から屋根の通気層を通り最上段の棟から放出する2つのルートが主だと言えます。
板に黒い隙間が見えるところが吸入口です。
特別公開しますが、メッシュと軒天板を貼る前段階です。コレを見ればどうやって空気が動くかはお分かり頂けるはずです。
もちろん虫が入らないようにステンレスメッシュを仕込んでおります。
このステンレスメッシュ。
既製品では適したモノが見当たらないのでモノタロウからステンレスメッシュを購入して現場監督が給気口サイズに合わせて切って作ってくれております。
床断熱だろうが基礎断熱であってもほぼこの様な仕組みで空気を吸って吐いております。
この通気をちゃんと取れないお住まいがちょくちょく見られるカビと思われるモノに汚された外壁のお家です。
多分、複合的にダメダメだと思われるから終の住処としては論外ですよね。
屋根。雨を防いでくれる大切な屋根。どうされますか?
最近雪や雨が少ない地域では「軒ゼロ住宅」なるモノが作られているのでが、アレには理由があって行われている訳です。
坪単価問題です。
土地が坪100万とかそれ以上って言われたらどんな風に家創りを考えられますか?
室内側で考えると「少しでも大きく広く」となってしまうのは当然。
雨も雪も降らない土地で在るならば軒、出さなくても良いかな?って言う理由で作られた家ですね。
傘は大きい方が人は濡れない、汚れない。当たり前の事。
なので、
雨雪が多いところでの採用は御法度。コレまた当たり前なんです。
合板問題というか課題。
屋根を作る時にも部屋の床を作る時にも多用されるのが合板。
コレも接着剤の塊なんですよね、ご承知の通りです。
以前に比べ放散性の低い良い接着剤が開発されていますね。
合板は一枚一枚が薄い板というか紙みたいなモノを貼り合わせて作るのですがこの貼り合わせる板が薄いので水分を含むとブヨブヨになり易く、ブヨブヨになったら設計強度なんて到底出せるわけは無いのです。
写真は事務所倉庫の屋根が腐って雨漏れ修繕をした時のモノ。
上下の板は杉の板。(切り口はまだ新品のように綺麗ですね。)
ぼろぼろになっているのが合板。うーん、となった訳です。
まぁ室内使用ならならまだ良い、ギリギリですが許容出来ます。
が、風雨にさらされ易いところに使われるのは如何でしょう?。
湿気が入りづらい加工をされた型枠に使用される「コンクリートコンパネ」ですら、側面からの水濡れには対処し切れません。
コンパネの使用期限は2ー3年でしょうから、良いのかもしれませんが30年以上住まうつもりの住まいでは⋯と思うのです。
なので、私は杉の厚板を屋根に使う事にしております。
ほどほどの厚みの18mmの板です。
厚ければ厚いほどもちろん強度は上がりますが濡れてもよく乾くこの6分板を選んだのです。
下から覗くとこんな感じ。
もちろん、この板や垂木を見せる仕上げ方もありますし、綺麗だなと思うのですが虫や鳥が入りかねない屋根下に大きな通気層も有りますので、軒板を貼って仕上げる事にしております。
垂木現し仕上げ 素敵ですよね。是非ご採用下さい。
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合板、現在の現場で多用されているのは仕方ないんですが、合板に頼り過ぎないで作らせて頂きたいと考えております。
繰り返しになりますがアレ「接着剤の塊なんです」から。
窓に庇は付き物でしたが最近の量産型ではついている方が珍しくなってきたように思います。
庇や屋根は住まいを雨風から守ることが出来るので、出来れば大きく深い屋根や庇が有効な事は御承知の事。
ただコレがカッコ悪い屋根や庇が散見しております。
多分、私の私感ですのでお許しください。
2年前に建築させて頂いた「出石の家」さん。
ご覧の様に寝室とされている事が多い2階の窓には大きく張り出した屋根のお陰で、日陰となっております。
いくら高性能なサッシを使っていても数時間直射日光が当たれば、室温はご存知の通りかなり上昇します。
「中村さん、ペア樹脂なら大丈夫でしょ?」と言われた方も居られましたが、「いえ、全然ダメですわ。」と即答してしまいました。
トリプルでもダメです。
それなら
「どうしても西陽のあたる立地条件の時はどうすんの?」の答えは、そこには窓は付けない。
付けるとしても、屋根や簾でガラス面の温度上昇を防ぐ手当てを最重要項目としておかないとえらい家になってしまう確率が非常に高いのです。
日差し、陽射し。強敵です。
そとん壁、良いですね。大好きです。
ではまた
軒天。
屋根の流れ方向の先に所謂「軒先貸して母屋取られる」トコの部分。
ここの天井(屋根裏)の事と理解して下さい。
多くの住まいは白っぽい板を貼られておりませんか?
街では防火を目的に不燃板と言われる「珪酸カルシューム」で作られたモノの表面に塗装をしたり木目調のシールを貼ったりしたモノを使われております。
いいですね、目的に合致した製品を使われているのですから。
法律で決まったことを素直に行われている訳です。
が、
アレってお好きですか?
と言うよりも興味もないところでしょうか?。
またまた
私感ですが
私は好んでオススメしませんし、実際に使いません。
だって防火目的ならば木目調シール、「本物を忠実に再現しております」って売り文句。唖然です。そんなゴミになるモノわざわざ貼らなくても良いですよね。
ペンキで塗らなくてもいっそ「素材のままで良いのでは」といつも思ってしまいます。
私がお世話になっている地域では「防火についての規制があるところ」のほうが少ないので、あんなモノを使わなくても良いので助かっておりますが、どうしても規制がかかるところでは「無粋なモノを表面に出さなくても良い方法」がありますので、コストは少し掛けても無垢の板を使わせて頂きたいのです。
コレはNSの事務所なのですが、ドアに貼られているのはhem。
天井というか軒天はレッドシダー。だったかな。
どうしても違和感を感じ、やって貰ったのですが如何でしょうか?。
と言っても
なんでも良いから板を貼るってのはやめときましょう。
ちゃんと板を使うなら綺麗に見える様にとの一工夫が必要です。
垂木の上には杉の野地板。コレについては後日語りますね。
割り付けが肝心。
此処に杉板を貼っていくのですがどんな板を貼るか?幅は?などなど。
で、軒先には通気層の吸入口をと課題がありまして、サクッと絵を描くよりも現物合わせが一番間違いないのでキレッパシを使って
「コレで良いか?」
と棟梁が見せてくれました。
軒先の通気口補助桟、軒天板割り。外壁との取り合い。
面倒くさい事を言う私ですがそれを聞いて形にしてくれる棟梁。
本当に助けてくれます。