彌吉のブログ
本日、お嫁に行きました。
うちに来て何年経ったろうか・・多分2-3年は居てくれた。
そう、このアオダモ君の事です。いや花が咲くから アオダモさんでしょうか?。
まぁ、それはそうとして。
弥栄の家さんからの御所望を頂き、本日意を決して嫁がせました。
と言っても、この鉢ごと運ぶ事は不可能なので掘り返す事にしました。
一人作業なので道中は割愛しますが
掘り返して枝を括って・・・。
軽四に載っけてお嫁入り。うーん、名残惜しい。
嫁ぎ先に到着!
つつがなく、おうちに背く事なく、幾久しく・・・なんて言いいながら。
植え込みの下準備で土嚢を並べてみたり、イメージを高めたり・・・
グダグダしている間についに暗くなって日没終了。
明日に本植え込みは持ち越しとなりましたが、位置ギメを住まい手さんと行いました。
これなんかどう? とか。
いやぁこっちの方がいいのかなぁ とか。
多分、こんな感じになります。 と思います。(笑)
植え込みが終われば外構照明を仕込んで化粧砂利を敷き込んで、いよいよ竣工を迎えます。
やっぱり緑が植ると すまい って感じが出てきますね。
新築時には植栽予算をふんだんにとって頂くと私が喜びます。
どれくらいか?
多ければより素晴らしいですが少ない場合でもそれなりに(自腹で)行いますので。
では明日。 お楽しみに。
建具?
と言うと 「え? なに?」 って思いませんか?。
スッと通じました? ならば あなたは 通の領域の方 です。
私は ? と思いました。
家作りが初めてのかたは、「そんなん知らんわ・・・」ってことが沢山ありますよね。
呼び方だったり記号の意味だったり、ほんま要るんかいそんな雑学的な知識って なんて思います。
普通の暮らしの中で 建具やら鴨居やら敷居。雑巾ずり、はばぎ 等々、会話の中で出てくることなんか ほぼ無いですからね。
でもね、平気で建築屋さんの間では出てくるんです。
「え? しらんの? 通じんなぁ・」なんて平気で言ったりしております。
嫌だねぇ・・・って思っておりました。若かりし青年の頃は。
なので私は通ぶった言い方はしません。
通じなきゃお話する意味ないですからね。
と言うことで
先日建具屋さんに行った時の事を忘備録的に書いておこうと思います。
この写真は ガラリ格子戸 です。
(横格子と呼んでも良いんですが、ガラリ と言う様です)
あえての白黒写真。
なんか写りが渋いなぁ と思ってあえて白黒としております。
今回はこの横格子に網戸にしよう!と更なる細工をして貰っております。
部屋側に網を仕込んだ状態ですが見て取れますか?
サイズは幅1450mm、高さは2100mm。製作の限界に近いサイズでしたがなんとか一枚で収まりました。
網の撓み防止も兼ねて室内側になる格子に補助桟入れようと考えております。(手に持っている細い板が補助桟です)
で、実はこの網。逆に付けておったんです。
普通の網にはオモテ裏は無い(白なら白、黒なら黒)なのですが、この編みには裏表があるのです。
仕様書にはちゃんと書いてあるんですが、職人さん。
全く読まない・・・。
取説も読まない人多いですが、ダメですよ。思い込みで使うと持っている素晴らしい機能を使わん知らんってのは最悪ですから。
写真の網、ちょっとテカッテおりますでしょ?
裏なんです、これ。
と言うことで
再度はり直しをお願いし 上手に組み直してくれた事は当たり前。
キチッとした職人さんでも思い込み、ありますので、検品は必要です。
また完成した写真はアップしますのでご期待下さい。
当然ながらこのような製作建具(まぁ住まいで使われる木製の扉だったりの総称と思って下さい)はメーカー製では売っておりません。
NSでは10数年、豊岡市竹野町の同じ職人さんにお世話になっておりますので大抵の事は可能です。
とは言え多分、職人さんには「面倒な奴」と思われている事でしょうね。
本望です。(笑)
さてこちらは以前にもアップした
気比のお住まいの例です。
既製品のアルミ枠に大工さんに横格子を組み込んで貰いました。
なので頑丈で長持ちです(と思っております)。
戸袋をつけて完成。大きな一枚ガラス、素敵です。
建築家の伊礼さんが多様されるので伊礼格子(いれいこうし)と言っときましょうか。
そうそう
横格子の他によく使うのは 縦格子 です。
こんな感じ。
真ん中の板張りのところ(戸袋といいます)に左右から仕舞えます。
なんか良いでしょ?。
こちらは小さめな窓用の格子です。
多くは杉で製作しますが上の写真の格子の材料は松だったかな、なかなか綺麗でしょ?(杉で作ることが主流の様ですよ)
まぁ建具(たてぐ)の代表選手としては 障子 。
なんですが この障子も実は色々な種類が存在しております。
芸術的な細工を施したものもありますが、そんなのは私の趣味で無いので一度も作ったことはありません。どちらかといえば嫌いです。
なので
我が家の障子はこんなのです。
大きめな枠で、縦と横の桟(細いフレーミングの木の部分)を敢えて同じ太さとしてます。
こうした方がスッキリ見えるんですんね。
建具、いろいろありますね。メーカ製ではアルミで出来たものやら段ボールのような木の屑を固めて作ったものやら色々あります。
出来れば職人さんと相談して作る物をお勧めしたいなと私は思っております。
そんなことがお好きであればご一緒しませんか?
外壁仕上げに左官さんが来てくれていると言う連絡が監督からあり、夕方になってしまいましたが何とか弥栄町のお住まいの現場に駆け付けました。
いつものシラスそとん壁、掻き落とし仕上げの真っ最中。
リズミカルに掻き落としてくれております。
右側が塗り付けて半乾き状態の壁。ある程度固まった状態で「左官こて」から「剣山」に持ちかえ、表面をガリガリ削っていく。
何度見ても勿体無いなぁと言う気持ちが湧いてきますが、仕上がりを見るとこれまたいつもの通り、満足な表情が出て参ります。
シラス壁についてはメーカーさんのHPをご覧頂ければ詳しく解説されておりますので、私は私の主観でお伝え致します。
シラス壁には外壁のシラスそとん壁 と内装用の 中霧島壁、シラス漆喰等があります。
私たちの手がけるお住まいの外壁はほとんどシラスそとん壁です。
この写真は豊岡市気比のお住まい。今年の春にお引き渡しをさせて頂きました。
この様に1階部分に焼杉、2階はシラスそとん壁とすることが多いのです。
なぜ2階部分をシラス壁にするのか?
すぐに答えを言ってしまいますね。
ノーメンテ。そう、10年経ってもお手入れは原則不要。
まぁ
全く必要無いか、物理的に全く無いか?と詰問されれば無くもない(笑)
とお答えし無いと怖いんですが、私たちの手掛けたお住まいにおいてはいまだ「ノーメンテナンス」、つまりメンテナンスの必要に迫られた事が無いってのが事実だから
「原則不要」とお伝えしております。
だって
2階外壁なので、メンテには足場が必要になる。つまりメンテナンス費用が1階より多く掛かる。
メンテナンスはどうしてもついて回るのは、しょうがない事。
ですが、できればメンテナンスに費用が掛からない方が良いですよね。掛かるとしても少ない方が有難い。
メンテの必要な木の外壁を2階に採用するよりもノーメンテのシラス壁を2階に採用。
これが私達の定番。となっております。
なんか、押し売り調に聞こえますね。けれど良い外壁なのですよ、本当です。
弥栄のお住まい、下屋土間部のシラス掻き落とし仕上げ、本日の作業完了です。
シラスそとん壁、とても素敵な素材です。
ぜひ、ご採用ご検討下さい。
お風呂のリモコンと照明の位置どうしましょ?。
図面にキッチリ落とし込めていなかったので、監督から電話がかかってきた。
けど、電話ではなかなか伝わらない、いや、伝わったか確信が持てない。
こんな時は現場から写真を送ってもらって写真に直接描き込むのが早道。
今日の場合はこれだ。
まだ使いこなせてはいないけど、ipadproとapplepencil2が良い仕事してくれます。
往復で1時間半弱かかる現場だから余計に有り難みを感じるんだけど、やっぱり便利ですね。
明日には仕上げなきゃいけない事が2つ。
と言うことで今日は眠ります。
天井(てんじょう)
(弥栄 工事中)
どんな天井がお好きでしょうか?
いやほんま、いろんな天井(の形や素材)がありますが気にされた事、考えられた事ってありますか?
ただ何となく白っぽい天井になってて、天井にはUFO型、そうお饅頭が平たくなったシーリングランプが煌々と部屋中照らす様になってる。
天井ってそんな感じでは無いでしょうか?
悪いって言ってるんじゃ無いんですが、天井に板をハルって如何ですか?
(下陰ハウス)
昭和な家では天井がない家も多く、梁や桁が見えていたりしました。
平成、令和なおうちでは殆どが石膏ボードにビニールクロス仕上げ。
定番中の定番となってしましました。
ビニールクロスだから色柄も多種多様、すごい技術だなぁと・・ある意味、感動モンでもあります。
(下陰ハウス)
私は好んでこの様な天井をご提案させて頂いております。
如何でしょう?
板天井って綺麗でしょ?
(気比の家)
時にはヒノキだったり杉だったり和紙だったりします。
(竹浜の家)
(国分寺の家)
間取りも大事ですが、安らぐ為に作られるお住まいなのですから天井だってすごく大事なんですよ。
伊礼さんファンの一人である私ですので当然の様にご提案する玄関引き戸は湯田木工さんのこれ。
弥栄町の家でつい先日取り付けられたので見て頂きます。
この仕上げはノンロットのクリア仕上げ。
軒が結構深いので一番好きな仕上げが出来ました。
ただ
伊礼さんは割りかし濃い目の色に塗られる事が多い様です。
I-worksの施工例からご紹介すると
壁はシラスの「 伊礼色 」と呼ばれる茶系のもの。
植栽と壁、木部の色合いがとても綺麗ですよね。大好きです。
さて、こちらはiworks4.0の黒ガルバ。
これもクッキリして綺麗ですね。
やっぱり
黒い壁にも、この色は似合いますね。(弊社施工 気比の家)
ただ
私はクリア仕上げがやっぱり好きなので竹野の家でも、この仕上げ。
最初の写真のクリアとはちょっと違う印象になっている事、お気付きでしょうか?
こちらは紫外線の影響がほぼ無い、深い位置に玄関を配置したので、より透明なクリア(クリアでも色々あるのです)で仕上げました。
ヒノキのピンクが綺麗ですよね。
木製品はどうしても紫外線の影響を受けるので雨が当たる所とか紫外線が強いひなたの場所には、比較的色の濃い塗装を用いた方が劣化が少ないので、そんな配慮も必要です。
なんちゃって木目柄の大手メーカ製は雨風日射どんとこい。
左手に写っている茶色の引き戸。
LIXILさんのエルムーブと言う既製品の引き戸です。
写真写りは良いですね、けどねぇ、そこはそこ、本物と比べようが無いくらい質感は違います。
雨風、日射全くへっちゃらですが、伊礼さんの引き戸の様な木製引き戸には配置にも気を配る必要があります。
場所と雰囲気、そして満足感。何処を大事にするかで決めていきますが・・・。
玄関戸だけではなく、木製の建具、窓。
ちょっと気にしたい所ですね。
私は勿論、木製が大好きですが強制は致しませんのでご安心ください。
お問合せを頂く方が聞かれるので、お答えはしますが性能値を特にセールスポイントにしてはおりません。
新住協に所属もしておりますし、性能値を大事には思っております。
が、しかし
性能値、そんなに重要かな?と本心では思っております。
基本的な事をちゃんとやれば数値は自ずと向上します。
そう、ちゃんとやれレバ どんな工務店さんでも そこそこ出せます。
ましてや、
設計時に算出される性能値は所謂机上の計算ですので、実際のところ「ホンマかいな」と思う(お住まいの)時もあります。
設計性能値を一番に掲げて
「 だから 良い家なんだ 」 と言われる方も居られますが、どうなんでしょうね。
まぁ、悪いよりは良い値の方が良いに決まっておりますが、それなりに予算も掛かりますので、「性能値一辺倒では良い住まいは出来ない」と私は思っております。
極端な話、性能値は2の次(つまり3番目?)で良いのではなんて思います。
なんか叱られそうですが、人の暮らしは建物性能だけで語れませんよね。
僕なんかは、見た目も重要に感じますし、ダラァっとしたい時や、ちょっと気取って楽器なんかをいじったり出来たら・・
なんて住まいに対して色々思うところが多いです。
実際のところ、性能値なんてたかが数値。
まぁまぁ、そこそこで良いんでは無いでしょうかね?。
え?数値で言えば0.3から0.4 近辺で充分では無いでしょうか。 そう思いますけどね。
地震祭、上棟祭を終え住まいの形が見えて来ました。
ご覧下さい。
上棟のその日、一番のお仕事は施主による柱建て。
本当は「いの一番の柱」を建てて頂きたいのだが、安全第一で足場の良いところを棟梁に選んでもらって・・となります。
力強く、確実なかけや。
いつもの職方が手際良く組み上げてくれます。
夕刻にはウルトのルーフィングを張り終えられ夜露に備え作業終了。
丁度、一週間後の今日。
無垢の木の魅力を積極的に求められるご主人とモダンな奥様。
お二人のお好みと私の想いを重ねて、弥栄の平家は出来ていきます。
もちろん、各職方の技術があっての事ですね。
設計性能は Ua=0.35 heat20 G2に0.01足りなかった・・・ 。
とは言え
BELSは当然ながらの5つ星。
京丹後市弥栄町の平家
基礎工事を過日より着手しております。
ドローンで撮ってまいりましたのでご覧下さい。
12月初旬にお引き渡し予定。
そとん壁と瓦屋根、大開口のリビングサッシ。
そして
ns初めてのサンワカンパニーのステンレスキッチンとガゲナウの食洗機等々。
奥様のこだわりをつめ込んだ平家を建てさせて頂きます。
ちょこっと車を走らせると福知山市という京都府北部の中心的な街があります。
そこに同じ志を持っている舟越工務店さんがあります。
今日は御披露目会を行われているという情報を得たので自宅から1時間ちょっとのドライブをして来ました。
福知山を拠点とする舟越工務店さんはOMの先輩工務店さんであり、同じ関西エリアと言うこともあり心易くさせて頂いておりますが、コロナ禍もありかなりご無沙汰して下りました。
迷いながらもようやく現地に到着。
住宅街の中にある建築地でしたが明らかに他とはコンセプトの違いがわかる出立ちで待ち構えておりました。
社長曰く
「緑がまだ植ってないからまだまだなんだけど・・・」と言うことでしたが、既に風合いは感じられる状態でありましたね。
さすがです。
【 室内は 】
中に入ると舟越さんらしい木だらけの空間。
木視率は非常に高いけど、木組や窓の配置を巧みに操られ面積以上に開放感と相反する包まれ感を醸し出されていました。
全館空調のOMXも搭載されZEHも当然クリア。
羨ましい室内環境でしたよ。
一通り見学させて頂き、OMXについての雑談。
施工上の工夫やヒントも頂き大収穫の御披露目会でありました。
最後はおっさん2人での記念撮影。
暑苦しいので白黒と致しました。(笑)
どちらのお宅にも必ずある大きなサッシ。
床から天井近くまである掃き出しサッシ(ホウキでゴミを掃き出せる大きなもの)。
けど今の時代ホウキで掃除をされるご家庭ってあるのだろうか・・・。
などと考えると、今の時代なんと呼べばいいのだろうか?。
まぁ一旦この考察はやめときますが・・・。
窓辺、大事ですよね。特に見たい景色がある立地では私達はとても大事にします。
時々お隣の室外機が置いてある向きに大きなサッシ(開口)を設けられているお宅もありますが、何なんでしょうね、あれ。
究極の選択として窓無しを採用した方がいい方角もありますね。
見たく無いものは見ないで済むようにした方が良いです、そうご自宅は我儘で良いんですから。
という事でこんな窓って如何でしょうか?
なんだ?ちょい広い目の窓か? と思われた方はもう一度 ご覧ください。
サッシに付き物の上下の枠が無いぞ。 と気付かれた方は 「さすが」 です。
真ん中に一本、柱のような物がサッシの縦枠ですが左右の枠、上下の枠は視界から隠されております。
結構な開放感がありますよね。
でもそれだけではありません。このサッシは完全に仕舞う事が出来るんです。
意味わかりませんか?
次の写真をご覧下さい。
真ん中の縦枠が無くなっていますよね?
外した訳ではありません、左手壁側に仕舞っております。
(クレセント(窓の鍵)が左手の木の枠に見えるでしょ?、ようく見ると縦枠がチョビッと見えておりますね。)
で、このオタクの窓辺は、これだけではありません。
実は障子も仕舞い込んでおります。
障子を出したら、こんな感じになります。
グッと落ち着いた印象になりますね。
やっぱり障子はいいもんです。
しかし障子を閉めたら、風が通らなくなるね・・・。レースカーテンがいいね。
というご意見もあろうと思いますが、通風を考慮して雪見障子にして見ました。
ご覧ください。
見たく無いお向かいが視界から無くなり、風だけが通る。
これ最高ですね。
しかも網戸仕様で、軒も深いので雨降りの時でも窓開けっ放しで大丈夫。
いい風が通ってくれます。
で、もう一度障子を仕舞いこむと
ダン!と大開口がお目見えです。(横幅2750mm、高さ2000mmの大開口。)
ガラスはアルゴン入りのペアガラス、樹脂枠に樹脂スペーサ。性能もまずまず最上級です。
普通のサッシと是非、見比べて下さい。
くどい様ですが窓辺、大切です。
何を見るのか見えるのか?人は通るのか風だけで良いのか?
そんなこんな「窓を考える・・・」事が大事です。
そう、こんなCMありましたが、このサッシはYKKAPさんの物ではありません。
知る人ぞこそ知る・・・・・樹脂サッシの老舗。
北海道生まれの道産子、エクセルシャノンさんの特注サッシです。
おそらく但馬では他に無いサッシだろうと思いますので、ご興味あればお声がけ下さい。
実はLIXILさんにも大開口のサッシが製品化されております。
気比のオタクで先日お引き渡しをしたお住まいで採用して頂きましたのでご紹介致します。
こちらは横幅2000cm、高さも200cmの正方形。一枚ガラスです。
製品完成度はLIXILさんが上。(気密もしっかり取れます)
ですが価格も約2倍近いものでなかなかお高く、それならば木製サッシにしようかなぁ と迷いが出て参ります。
気密性・耐久性を考えると このLIXIL LW 一択かも知れませんが 実現できる開口はシャノンや木製サッシの方が大きいしお安い。
悩ましい窓辺の考察は 住まい手と場所 によって正解が変わる 魔物 です。
但馬は至る所、木だらけ。
ですが、身近に木を感じられる公園は少ないですよね。
何たる事か・・と思っております。
さて、
先日の新築工事のお打ち合わせで外溝(がいこう)工事ってどれぐらい費用をかけたら良いのでしょうか?と聞かれる事がありました。
外溝・・・と言っても門だったり塀だったり駐車場だったりと色々なものがその範疇に入りますのでなかなか言い難い所なのです。
多くの家作りの予算配分のなかで実際のところ外溝にどれくらいかかるか?またどれくらいかけなくてはいけないか・・・答えはケースバイケースです。
すいません、なんじゃそれ・・と言う答えですね。
ですが実際 やってみないと分からないが正直な所ですのでご容赦ください。
とは言え
大体の目安的な金額くらいは・・・ と食い下がられる質問者さんも居られます。
そんな時の答えは
どれ位の余裕予算がございますか?その予算の範囲で最優先させたいと考えておられるところはどこでしょうか? です。
だって駐車場といっても1台なのか3台なのかで当然費用は変わってきます。
門だって安ぽいメーカー製のワイヤー式の門を考えられているのか、はたまた 欅の木の門なのか 全く費用は違ってくるのはご理解頂けると思います。
大抵はお住まいの方に多くの費用を掛けられた後の余った費用と言うのでしょうか、そう、ほとんど残っておりません。
造成地に点在する新しいお住まいのほとんどがカーポートとワイヤー式フェンス、土間は砕石のまま・・・。
お住まいに予算のほとんどを使い果たした結果だと思われます。
けど、どうでしょう・・家の中が立派なら外はまぁどうでも良い でしょうか?
下着が上等なものなら上着は・・・では無いですよね?
やはりそこはバランス。
もっと言えば
外には『重点的に費用を掛けられるべき』だと私は思っております。
お住まいで言えば 屋根、外壁、窓。
そして
お庭、駐車場も後回しには出来ないものです。
この5点を満足できるものにした後の予算でお住まいを考えていかれる事をお勧めしたいと考えます。
各々に理由はあるのですが私の文才ではうまくお伝えすることが出来ませんので、お会いした時に。
具体的な一例として
先日お引き渡しを終えたお住まいの木を植える前、後をお見せ致しますね。
(お住まいの工事がほぼ完成した状態。)
なんだか少し寒い感じですね。
ここから外溝(がいこう)に着手します。
先ずは ウッドデッキ
そこから
ガビオンならずワイヤーで組まれた鋼製カゴ(ジャカゴ)に大きめな石を詰めてみたり・・・。
などなどしながら木を数本、大栗石の土間、玉竜を植え込んで行きました。
正面入り口側にアオダモとナツハゼを植え込んで。
デッキ側にはシャラの木。
ウッドデッキの目隠しをご所望だったので
この壁のような塀は左右に動くのです。
さて 如何でしょう?
外溝着手前 (R3.03.09)
ほぼ完成 (R3.03.18)
先日お伺いした時には新芽も出て来てちょっと落ち着いて来ておりました。
やはり 少し緑があるだけでお住まいそのものが随分と映えるように思われませんでしょうか?
ガビオン、なんか感じ良いな。
と思っておりましたがなかなか作る機会が無かったんです。
ガビオン????ですよね。
いわゆる石壁です。
Pinterestから引用させて戴きました。
弊社土木部では河川工事なんかでよく採用される蛇籠(ジャカゴ)と呼ばれる網目状の箱に石材を詰め込んでいたのですが建築にはあまり採用されていませんでした。
まぁコンクリートで作る擁壁よりも安価に作れるので造成地でのお住まいに土留として採用した事はあったのですが、おしゃれな石壁(ガビオン)は無かったのです。
で、この度の作庭案件で初めて作って見ましたのでご紹介致します。
ガビオンで検索されたらおわかりになるのですが、このカゴ状の部材がやたら高い。
コレはいけん!というくらい高いのです。
なので私は土木部の資材問屋さんから溶接金網(マス目5cm)を購入しました。
土木資材なのでドブ付けなり亜鉛メッキ製品があるのでは?と期待しましたが、無しとの事。
意を決して、普通品(すぐ錆びる)しか無いなら塗るか・・・とトタン用の塗料をHMから調達。
出来上がり寸法を頭の中で想定して、チョキチョキと溶接金網を切って行きました。
切ったり塗ったりは面白く無いので省略しますが、筋肉痛になりますのでやめられた方が良いですよ。
で、ここからは組み立て作業。
まずは角を出して・・・2mmの針金をペンチで括り付けます。
ざっと組み上がりました。
約4mの全長。
ガビオンでnetで出てくるものはほとんどが奥行きの短いもの。せいぜい20cm程度。
まぁそれじゃおもろく無いと私は奥行き45cmとしました。コレだけあれば万が一車が突っ込んできても跳ね返せる自重となるはず。
美的感性も刺激されておりますが、今回は初めてなので先ずは丈夫さで行こうと思っておりますので・・。
さぁカゴも想定の位置に設置完了。ここで私は事務所に戻らねばならない事情の為、甥っ子であるY君の感性を期待して現場を離れました。
約2時間後に戻ってきたらば、
お、出来上がっているでは無いですか!
手前の石壁は土木部の助っ人のT君が積んでくれた物、奥は甥っ子Y君。
うーむ、やはり年季が違うなぁ・・でもまぁ合格点。
うーん、奥側のカゴは、ちょこっとお腹が出ているねぇ。
さて
デッキ側にも一列のガビオンを作っておりましたが、切った溶接金網の切り口に若干のバリが出ておりましたので、早速 サンダーを使って除去作業を言い付けました。
ズボンを引っ掛けたら破れちゃうし、怪我の原因にもなりそうなのでやっぱり丁寧にサンダーを掛けましょうね。
普段は
私が描いた絵をCADで作図するのが主たる彼の業務なのですが、そこはやはり現場を知らねば一人前の設計士にはなれない訳でして、決して私が彼を酷使している訳ではありません。念の為。
とかなんとか言いながら午後6時を過ぎたので本日終了。
あとは明日に致しましょうと業務終了と相成りました。
作庭着手前
格子も施工して雑物を片付け、本日の作業終了時です。
こんな感じなりました。
如何でしょう?
けど電柱が気になるなぁ・・・。
幅2m、高さ2mの大きな一枚の引き込み障子。
そうLWのサッシに合わせて建具屋さんに作って頂きました。
こんな感じです。
大抵の障子は2枚で出来ておりますが、どうも見た目がスッキリしない・・・。
いや、普通の障子も良いんですが、吉村障子と呼ばれる縦横の桟が同じ太さ(厚さ)のこの障子がやっぱり好きだなと私は思っております。
なので、
NSにとって、この障子(吉村障子)が普通なのです。
普通は人によって違いますもんね。
この障子の良いところの一つは完全に引き込めるってところ。
大抵は片側だけしか開けない。
全開口が出来るLWに合わせる障子はやはり引き込み障子しか考えられません。
できればこの吉村障子を併せてご採用頂くことがお勧めです。
実物は27-28のお披露目会にて貴方自身でお確かめ下さい。